インサイド シーナ

日々の備忘録(40代男性の場合)

日商簿記3級 「収益と費用の見越し(未収収益、未払費用)」仕訳問題の考え方、覚え方を紹介します

日商簿記3級収益と費用見越し

こんにちは。シーナと申します。

「日商簿記2級」の受験を目指している私が、復習のために「日商簿記3級」の勉強を始めた時に感じた疑問や勉強したことを纏めていくシリーズです。

今回は、第5問の「精算表」と「財務諸表」に必ず出題される収益と費用の「見越し」の仕訳についてです。

これから簿記3級を受験するあなたの参考になれば幸いです。

はじめに

第5問の「精算表」、「財務諸表」で必ず出題されるテーマ。

決算時における「収益と費用の見越し」について、基本的な考え方と仕訳について紹介します。

実際の試験問題を解くためには、まずこの考え方を理解する必要があります。

似たような勘定科目が頻出しますので、仕訳は暗記せずに考え方を理解してください。

なお、「収益と費用の繰り延べ」については、以下の記事で紹介しています。

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再振替仕訳を踏まえた実践編は以下の記事で紹介しています。

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なお、第5問の「精算表」と「財務諸表」問題について、全体的な解き方については以下の記事をご確認ください。

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なお、第2問もしくは第4問の出題テーマの一つ「勘定記入」を解く上でも必要な内容です。

こちらは必ず出題されるわけではありませんが、ここ最近の出題頻度は割と高いです。

配点は10点と低いのですが、繰り延べと一緒に、しっかり理解しておきたいところです。

別記事で解き方を紹介したいと考えています。

収益と費用の見越しとは

決算時に当期分の収益や費用を正しく把握するために行う特別な処理(仕訳)のことです。

なぜこのような処理が必要になるかというと以下の仕訳のルールが関係します。

仕訳は取引が発生した時に行う

ということでした。

そのため費用は支払った時収益は受け取った時に仕訳することになります。

しかし、実際の生活上のことを思い出してみてください。

費用を後払いすることもありますよね。

それも半年や1年分を後払いするということもあると思います。

そうすると当期分の費用であるのに、実際に仕訳をするのは来期になってしまい、当期分の費用が来期に計上されてしまいます。

これはよろしくありません。

「費用収益対応の原則」に反してしまいます。

「費用収益対応の原則」については、興味があれば調べていただくとして、簡単に言うと、当期分の費用は当期に計上する必要があるということです。

もちろん収益に関しても同様です。立場が逆になっているだけですからね。

当期分は当期に計上するというのは、簿記の(商取引の)基本になります。

2018年の収益(費用)を2019年の収益(費用)として計上したりできたらおかしなことになります。

そのため、当期分の収益や費用は当期分として、決算時にしっかりと(見越して)処理する必要があります。

通常の期中に行う仕訳と違い、決算の時だけ行う特別な仕訳となります。

このような仕訳を決算整理仕訳と呼びます。

この決算整理仕訳が第5問に出題されます。

他の決算整理仕訳については、最後の関連記事をご覧ください。

費用の見越しの覚え方

まずイメージしやすいと思われる費用の見越しについて、説明します。

だ支っていない当期分の費用ですので、仕訳の勘定科目は未払費用(みばらいひよう)になります。

実際に支払っているわけではないため、「現金」や「支払手形」で処理は出来ません。

今後支払う必要がある費用ですが、

仮に決算のタイミングで、その取引を止めたらどうでしょう。

止めたとしても既に経過した期間分の費用は支払う必要があります。

お金を支払う必要がありますので「未払費用」「負債」の勘定科目になります。

文字通りですので、繰延とは異なり、単体では覚えやすいのではないでしょうか。

収益の見越しの覚え方

費用の場合と考え方は同じです。

入になっていない収益ですので、仕訳の勘定科目は未収収益(みしゅうしゅうえき)になります。

実際に受け取っているわけではないため、「現金」や「受取手形」で処理は出来ません。

今後受け取ることが出来る収益ですが、

仮に決算のタイミングで、その取引を止められたらどうでしょう。

先ほどと立場が逆になるだけですね。

止められたとしても既に経過した期間分の収益は受け取ることが出来ます。

お金が入ってきますので「未収収益」「資産」の勘定科目になります。

文字通りですので、繰延とは異なり、単体では覚えやすいのではないでしょうか。

覚え方のポイント纏め

決算時点でその取引を止めたらどうなるか?

この考え方を覚えておきます。

お金が入ってくるなら資産、出ていくなら負債です。

「未払金」、「未収入金」とは異なる

単体では覚えやすいと思いますが、「未払金」、「未収入金」勘定と似たような勘定科目があります。

混同しないようにしてください。

簿記3級で使用する勘定科目は以下の記事に纏めています。

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実際の試験では、財務諸表の勘定科目が空欄になっていて、記述させる穴埋め問題が出題されることがありますので、しっかり覚えておきましょう。

それでは実際に仕訳を見ていきます。

費用の見越しの仕訳の考え方

以下の状況を想定します。

シーナ商店は、2018年11月1日にマンションを賃貸することにした。

家賃は契約により半年ごとの後払い、月額1,000円である。

まず、この契約を締結したタイミングでの仕訳はどうなるでしょうか。

お金は一切動いていませんので、仕訳はありません。

大丈夫ですね。

仕訳は資産、負債、純資産が増減したり、費用、収益が発生したときに行う処理です。

さて、2018年12月末日になり、決算処理をすることになりました

結論から言いますと仕訳は以下のようになります。

支払家賃2,000 |未払家賃2,000

まず、1ヶ月分の家賃は1,000円と分かっています。

そして、11月からマンションの契約をしています。

12月末までは何ヶ月でしょう。

ここで12-11とすると間違えます。

11月、12月で2ヶ月分です。

今は当たり前だろうと思われると思いますが、実際の試験では間違えやすいポイントです。

ここは面倒でも、11,12と指折り数えましょう。

私は数えました。確実が一番です。

また、以下のような線?図?を描くとさらに確実になります。

日商簿記3級収益と費用の見越し1

この例では不要ですが、実際の試験では再振分仕訳という観点も加味されます(これは別記事で紹介します)ので、この図を描く癖をつけておくと確実に解けるようになります。

さて、(仮に決算時に賃貸契約を解約したとしても)既に経過している2ヶ月分は費用として(確定していますので)処理する必要があります。

しかし、後払いの契約ですので、実際の支払いは来期です。

そのため決算時には現金等の減少では処理できませんので、負債の勘定科目である「未払費用」で計上しておきます。

従って、仕訳は先ほどの通り、以下のようになります。

支払家賃2,000 |未払家賃2,000

実際の出題は、こんなに切りのよいばかり数字ではありません。

収益の見越しの仕訳の考え方

以下の状況を想定します。

シーナ商店は、2018年12月1日に定期預金に1,200,000円を預け入れた。

定期預金の利率は年2%、利払日は6ヶ月後とする。

この場合、預け入れた時には「資産」の勘定科目の増減がありますので以下になります。

定期預金1,200,000 |現金1,200,000

この仕訳はよいですね。普通の仕訳です。

「現金」が減って、「定期預金」が増えています。

さて、2018年12月末日になり、決算処理をすることになりました

結論から言いますと仕訳は以下のようになります。

未収利息2,000 |受取利息2,000

まず、1ヶ月分の利息を計算します。

120万円預けて年利2%ですので、1,200,000×2%で24,000円/年です。

「%」ボタンのある電卓が便利です。

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年利ですので、1年預けた時の金額です。

1ヶ月分を出すには12で割る必要がありますので2,000円/月になります。

半年預ければ12,000円利息が付くことになります。

問題文の期間(1年、半年、その他)に注意してください。

ここは意外と勘違いしがちですので、年利は提示された期間で割ってください。

さて、12月に預け入れています。

そのため仮に決算のタイミングで定期預金を解約しても既に経過した分(1ヶ月分)は利息を受け取れることになります。

しかし、実際には未だ受け取っていませんので、「現金」や「定期預金」勘定は使用できません。

従って、資産の勘定科目である「未収利息」で計上します。

そのため仕訳は先ほどの通り、以下のようになります。

未収利息2,000 |受取利息2,000

図にすると以下のようになります。

日商簿記3級収益と費用の見越し2

この例では不要ですが、実際の試験では再振分仕訳を考慮する必要があるため、図を描く癖をつけておきましょう。 

未収収益、未払費用はいつ使う?

さて、仕訳を見てきましたが、「未収収益」、「未払費用」の勘定科目は出てきません。

これらは外部に公開するための財務諸表(損益計算書や貸借対照表)で使用します。

内部向けである精算表内の損益計算書や貸借対照表とは、以下のように変わります。

未収○○ => 未収収益

未払○○ => 未払費用

個別の「未収○○」、「未払○○」を纏めるものが、「未収収益」であり、「未払費用」となります。

実際の試験では、財務諸表の勘定科目が空欄になっていて、記述させる穴埋め問題が出題されることがありますので、しっかり覚えておきましょう。

考え方、覚え方のポイント纏め

決算のタイミングで、その取引を止めたらお金が入ってくるのか、出ていくのか。

入ってくれば「資産」、出ていけば「負債」。

繰り返しとなりますが、この考え方を覚えておくとよいです。

それと何ヶ月分かは指折り数える。

この2つを覚えておけば大丈夫です。

仕訳が苦手なあなたに

どうしても仕訳が苦手という方、特に学生や社会人になったばかりの人は、商取引の(掛取引などの)イメージがしにくいと思います。

これは仕方がありません。

そのような時は以下の書籍がおすすめです。

前述の過去問題集を出版しているWeb型予備校「ネットスクール」の代表である

「桑原 知之」氏の著書

「脳科学×仕訳集 日商簿記3級 (合格するにはワケがある)」です。

仕訳集とありますが、仕訳だけではなく、簿記自体の考え方を学べます。

私の簿記の考え方はこの本に基づいています。

価格は2018年10月現在で1,080円(税込)です。

ちなみに掛取引とは後払いのことです。

波平がよく飲み屋の支払でしていたやつ(ツケといて!)と仕組みは同じです。

(最近テレビを見ていませんので、もうしていないかもしれませんが。)

企業間の取引は掛取引が基本です。信用商売ということですね。

終わりに

あなたの参考になれば幸いです。

 

それでは、また。

関連記事です。

「減価償却費」同様、第5問の精算表で必ず出題される「貸倒引当金」の解き方です。

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同じく第5問の精算表で必ず出題される「売上原価」の解き方です。

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日商簿記3級で使用する勘定科目の一覧を纏めました。

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第1問の「仕訳問題」への対応方法、解き方のコツの紹介です。

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第5問と同じ配点である第3問について具体的な解き方の紹介です。

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試験全体について攻略法と問題毎の時間配分についても紹介しています。

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試験までの段取りと前日、当日の過ごし方、タイムスケジュールも紹介しています。

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