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日商簿記3級 再振替仕訳はなぜ必要なのか、繰り延べ見越し問題の解き方(コツ)も紹介します

日商簿記3級収益費用第5問実践編

こんにちは。シーナと申します。

「日商簿記2級」の受験を目指している私が、復習のために「日商簿記3級」の勉強を始めた時に感じた疑問や勉強したことを纏めていくシリーズです。

今回は、第5問の「精算表」と「財務諸表」に高頻度で出題される収益と費用の「繰り延べ」、「見越し」の問題を解く上で必要になる考え方。

「再振替仕訳」についてです。

その必要性と実際に出題された問題を踏まえて解き方を紹介します。

これから簿記を受験するあなたの参考になれば幸いです。

はじめに

第5問の「精算表」、「財務諸表」で高頻度で出題されるテーマ。

決算時における「収益と費用の繰り延べ、見越し」問題を解く上で、理解しておく必要がある「再振替仕訳」について、なぜ必要になるのかの理由と具体的な仕訳をまず紹介します。

その後に実際の出題を例にして、解き方のコツを紹介します。

まずは前提となる収益と費用の「繰り延べ」と「見越し」について、以下の記事をそれぞれ先にご確認ください。

www.inside-shiina.com

www.inside-shiina.com

また、第5問の「精算表と財務諸表」について、全体的な解き方については

以下の記事をご確認ください。

www.inside-shiina.com

再振替仕訳(さいふりかえしわけ)とは

実際に行う仕訳だけ見ると非常にシンプルです。

決算時(12月31日)に行った収益・費用の「繰り延べ」と「見越し」の仕訳を翌期首(1月1日)に貸借を単純に逆に入れ替える仕訳をします。

この期首に行う仕訳のことを「再振替仕訳」と言います。

誤解を恐れず言うと決算時に行った特別な仕訳を翌期首(翌日)に無かったことにするこれまた特別な仕訳です。

例えば、以下のようになります。

収益の繰り延べの場合

決算時(2018年12月31日)

受取家賃10,000 |前受家賃10,000

翌期首(2019年1月1日)

前受家賃10,000 |受取家賃10,000

単純に貸借を入れ替えています。

費用の繰り延べの場合

決算時(2018年12月31日)

前払保険料10,000 |保険料10,000

翌期首(2019年1月1日)

保険料10,000 |前払保険料10,000

こちらも同じです。

単純に貸借を入れ替えています。 

収益と費用の見越しの場合

見越しも同じです。

それぞれ貸借を逆にするだけですので省略します。

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再振替仕訳がなぜ必要になるのか

仕訳自体はシンプルですが、問題は

なぜこのような仕訳が必要になるのか

ということです。

(決算時の仕訳が必要な理由は前述の記事を見てください。)

これは以下の簿記のルールが関係しています。

同じ取引は同じ仕訳で処理しなければならない。

このルールは簿記の大原則であり、このルールは順守しなければなりません。

なぜなら、同じ取引であるのに、別の仕訳になっていては、後で見直し(集計)する際に訳が分からなくなるからです。

この「同一取引は同一仕訳」のルールを守るために再振替仕訳という

特別な一手間が必要になります。

それでは具体的に保険料の支払いを例にして、説明します。

なお、この説明は長くなります。

そして実は第5問の試験問題を解く上では、具体的な仕組み部分は

知らなくても大丈夫なのです・・・・・・。

もちろんしっかりと理解していた方がよいのは間違いありません。

知っておくべきポイントは以下です。

再振替仕訳により、

期首から支払日(見越しの場合は受取日)までの収益や費用は適切に処理されている。

そのため、我々は直近の支払日(受取日)と次の決算日までの期間(1ヶ月分の金額を算出するため)を考えればよい。

1ヶ月分の金額を算出するためには図を描くことと指折り数えることが重要。

これだけです。

さて、お気づきになりましたでしょうか。

そうです。

第5問対策としては、「期首に貸借逆にする」ということ自体を覚えることは必須ではありません。

(もちろん知っている必要はありますよ。念のため。)

なぜなら第5問は決算(期末)に行う仕訳に関する問題であり、翌期首の仕訳は出題されないからです。

ではなぜ再振替仕訳の仕組みの理解が(試験対策として)重要なのかというと。

第2問or第4問で出題される「勘定記入」のテーマでもある

実は、第2問か第4問で出題される可能性がある「勘定記入」というテーマでは、再振替仕訳を理解していないと問題を解けません。

配点は10点と低いのですが、確実に点数を取りたいところです。

その場合、再振替仕訳は決算時に行った繰り延べや見越しの仕訳を期首に貸借逆にするものということも合わせて覚えておく必要があります。

はい。結局、覚えておいた方がよいということです。

「勘定記入」の解き方については、別記事で紹介する予定です。

当記事では第5問対策を中心にご説明します。

再振替仕訳の必要性の説明

前置きすら長くなりました。

それでは説明をしますが、非常に長いため時間が無い場合や必要な理由に興味がない場合は具体的な問題の解き方の説明まで飛ばして貰っても大丈夫です。

ただ長いと言っても読むのに1時間も掛かる訳ではありません。

「勘定記入」のテーマでも必要になりますので、ぜひ仕組みを理解してください。

費用の見越しの場合

ここでは「費用の見越し」を例に説明します。

ただ、収益でも繰り延べでも再振替仕訳が必要になる点はすべて同じです。

以下の状況とします。

シーナ商店は毎年2回(8月末、2月末)借入金の利息を現金で後払いしている。

利息は月100円とする。

最初の2018年8月31日の仕訳は以下になります。

支払利息600 |現金600

これは2018年3月~8月の6ヶ月分の利息です。

後払いですからね。

※少し話がそれますが、簿記試験で「毎年」、「毎回」などのキーワードは再振替仕訳をしていることを示しています。

 特に「勘定記入」の問題文を読む際に気にするようにしてみてください。

続いて、決算時2018年12月31日の仕訳は以下になります。

支払利息400 |未払利息400

これは仮に決算時に借入を止めても既に経過した9,10,11,12月の4ヶ月分は利息を支払う必要があるためです。

しかし、支払いは後払いですので、現金では処理できません。

そのため負債の「未払利息」として計上しておきます。

ここまではよいですね。

費用の見越しです。

ここから再振替仕訳をしない場合はどうなるかをまず説明します。

翌年2019年2月28日には、また半年分(600円)の利息を支払う必要があります。

ただ、負債である「未払利息」が400円分ありますので、残りの200円分を支払利息として、資産の「現金」と打ち消し合えばよさそうです。

2019年2月28日の仕訳を以下のようにしてみます。

未払利息400 |現金600

支払利息200 |

そして8月末には再度利息を支払います。

2019年8月31日の仕訳は以下になります。

支払利息600 |現金600

いかがでしょうか。

一見、よさそうに見えますよね。

ちゃんと「支払利息」勘定科目に8ヶ月分の800円が計上されています。

しかし、簿記のルールを思い出してください。

同じ取引は同じ仕訳で処理する」があります。

同じ額の利息を支払うという取引であるのに2月と8月で仕訳が異なることになります。

これを許してしまうと簿記(帳簿)が破綻します。

そのため、2019年2月28日の仕訳はやっぱり以下にしなければなりません。

支払利息600 |現金600

ではこのように処理(仕訳)するためにはどうすればよいのか?

ここで再振替仕訳という一手間が考案されました。

それでは正しい流れを説明します。

再度、状況を説明します。

シーナ商店は毎年2回(8月末、2月末)借入金の利息を現金で後払いしている。

利息は月100円とする。

最初の2018年8月31日の仕訳は以下になります。

支払利息600 |現金600

これは2018年3月~8月の6ヶ月分の利息です。

決算時2018年12月31日の仕訳は以下になります。

支払利息400 |未払利息400

仮に決算時に借入を止めても既に経過した9,10,11,12の4ヶ月分は利息を支払う必要があります。

しかし、支払いは後払いですので、現金では処理できません。

負債の「未払利息」として計上しておきます。

費用の見越しですね。

そして翌期首2019年1月1日に再振替仕訳をします。

未払利息400 |支払利息400

貸借を逆にしています。

2019年2月28日の利息の支払いの仕訳は8月と同じで以下になります。

支払利息600 |現金600

これで、「1月1日の貸方の支払利息400円」と「2月28日の借方の支払利息600円」で打ち消し合って、実際に支払利息は200円だけ支払っていることになります。

後は同じです。

2019年8月31日の仕訳は以下になります。

支払利息600 |現金600

いかがでしょうか。

これで年2回の利息の支払いの仕訳はいつも同じになりました。

再振替仕訳をするのは、「同じ取引は同じ仕訳で処理する」ために必要なことなのです。

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費用の繰り延べの場合

もうひとつだけ、費用の繰り延べの例についても説明します。

こちらは同じ取引は同じ仕訳になります。

しかし、そもそも仕訳として破たんしており、やはり再振替仕訳が必要になる例となります。

ちょっと分かりにくいかもしれません。

以下の状況とします。

シーナ商店は毎年11月1日に今後1年分の保険料を現金で支払っている。

保険料は年額12,000円とする。

最初の2018年11月1日の仕訳は以下になります。

保険料12,000 |現金12,000

決算時2018年12月31日の仕訳は以下になります。

前払保険料10,000 |保険料10,000

11,12の2ヶ月分(2,000円)が当期の保険料となりますので、残りの10ヶ月分(10,000円)を次期に繰り延べています。

ここまではよいですね。

ここから再振替仕訳をしない場合はどうなるかをまず説明します。

翌年2019年11月1日になるとまた向こう1年分の保険料を支払う必要があります。

保険料12,000 |現金12,000

昨年と同じ仕訳ですね。問題無さそうです。

そして翌決算時2020年12月31日の仕訳も同じで以下になります。

前払保険料10,000 |保険料10,000

この時点でおかしいことに気づいたあなたは簿記をしっかりと理解できています。

そうです。

2019年期首に「前払保険料」勘定に10,000円あり、2020年期首には、また10,000円を追加していることになります。

「前払保険料」は資産の勘定です。

帳簿上、資産が増え続けることになります。

費用化できていないということです。

それでは、どうすればよいのか。

もちろん、再振替仕訳です。

そのための説明ですからね。

それでは再振替仕訳をするとどうなるか説明します。

2019年1月1日に再振替仕訳をします。

保険料10,000 |前払保険料10,000

資産の「前払保険料」が消えて、

「保険料」として費用化できています。

しっかりと打ち消しあっていますね。

さて、もう少し説明を続けます。

2019年11月1日の仕訳は以下になりますね。

保険料12,000 |現金12,000

この2019年11月1日時点では、「保険料」の勘定科目には

2019年1月1日~2019年10月31日分の10,000円と

2019年11月1日~2020年10月31日分の12,000円で

合計22,000円が計上されています。

つまり、この2019年11月1日の時点では10ヶ月分+12ヶ月分の計22ヶ月分が「保険料」勘定科目に計上されていることになります。

これは試験を解く(1ヶ月分の金額を計算する)上で非常に重要になる考え方です。

1年分以上が計上されていることがあるという点を覚えておいてください。

問題で提示される勘定科目の金額が何ヶ月分なのかしっかり考えてください。

実際の試験での出方は、例えば後述する第148回の試験問題を見てください。

図にすると以下になります。この図を描く癖を付けましょう。

日商簿記3級収益費用実践1

さて、説明を続けます。

2019年12月31日の決算時の仕訳は以下になります。

前払保険料10,000 |保険料10,000

2020年1月1日から10月31日の10ヶ月分である10,000円は来期に繰り延べされますので、決算時にはきちんと2019年分の費用(12,000円)のみが計上されたことになります。

いかがでしょうか。

再振替仕訳をすることで、きちんと処理できていることになります。

再振替仕訳のポイント纏め

ポイントを再度纏めます。

再振替仕訳は、決算時に行った繰り延べや見越しの仕訳を期首に貸借逆にするものです。

再振替仕訳により、

期首から支払日(見越しの場合は受取日)までの収益や費用は適切に処理されている。

そのため、我々は直近の支払日(受取日)と次の決算日までの期間(1ヶ月分の金額を算出するため)を考えればよい。

1ヶ月分の金額を算出するためには図を描くことと指折り数えることが重要です。

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収益・費用の繰り延べ、見越し問題の解き方のコツ

それでは実際の問題を例に解き方を説明します。

上記のポイントを確認しながら読んでみてください。

第149回の問題を例にとって説明します。

収益の繰り延べ(前受)

日商簿記3級第149回問題文より引用。

8.受取手数料のうち¥360,000(月額¥30,000)は、2月1日に、向こう1年間の手数料を受け取ったものである。

出典:日商簿記3級平成30年度第149回簿記検定試験問題用紙

決算整理前残高試算表は以下のようになっています。

関係するところだけ抜粋しています。

日商簿記3級第149回決算整理前残高試算表

この問題では月額が30,000円と教えてくれています。

我々が行うことは、(前もって受け取ってしまっている収益として)繰り延べする期間を確定するだけです。

図を描きましょう。

2月1日に向こう1年分を受け取っていますので、以下になります。

日商簿記3級収益費用実践2

2月ですが、2ヶ月分ではありません。

繰り延べするのは1ヶ月ですね。

従って、決算時の仕訳を書くと以下になります。

受取手数料30,000 |前受手数料30,000

なお、答案用紙は財務諸表の作成です。

内部向けの「前受手数料」は外部向けの「前受収益」となり、貸借対照表の負債欄に金額を記載することになります。

外部に公開する財務諸表の場合は以下のように個別の勘定科目は纏めるのでしたね。

前払○○ => 前払費用

前受○○ => 前受収益

未収○○ => 未収収益

未払○○ => 未払費用

また、損益計算書の収益の「受取手数料」勘定には今回負債として計上した30,000円を差し引いて、770,000円とします。

忘れないようにしましょう。

それではもう1問、説明します。

日商簿記3級第148回問題文より引用。

9.決算整理前残高試算表の受取地代は来期1月分を含む13か月分であるため、月割により適切な金額を繰り延べる。

出典:日商簿記3級平成29年度第148回簿記検定試験問題用紙

決算整理前残高試算表は以下のようになっています。

関係するところだけ抜粋しています。

日商簿記3級第148回第5問

受取地代は来期1月分を含む13か月分である」と問題文に丁寧に説明されています。

(丁寧な説明がない場合もありますので注意してください。)

そのため月額を計算するには520,000円を13で割るだけですね。

月額40,000円になります。

そして図を描くと繰り延べる期間がはっきりします。

書かなくても分かるとは思いますが、より確実にしましょう。

日商簿記3級第148回第5問受取地代

来期1月分ですので、1月分(40,000円)を(前もって受け取ってしまっている収益として)繰り延べることになります。

従って、決算時の仕訳を書くと以下になります。

受取地代40,000 |前受地代40,000

答案用紙は財務諸表です。

内部向けの「前受地代」は外部向けの「前受収益」となり、貸借対照表の負債欄に金額を記載することになります。

外部に公開する財務諸表の場合は以下のように個別の勘定科目は纏めるのでしたね。

前払○○ => 前払費用

前受○○ => 前受収益

未収○○ => 未収収益

未払○○ => 未払費用 

そして「損益計算書」の収益の「受取地代」勘定には今回負債として計上した40,000円を引いて480,000円とします。

忘れないようにしましょう。

それでは次は費用の見越しについて説明します。

費用の見越し(未払)

日商簿記3級第149回問題文より引用。

9.借入金は平成29年6月1日に借入期間1年、年利率3%で借り入れたもので、利息は元金とともに返済時に支払うことになっている。利息の計算は月割による。

出典:日商簿記3級平成30年度第149回簿記検定試験問題用紙

決算整理前残高試算表は以下のようになっています。

関係するところだけ抜粋しています。

日商簿記3級第149回決算整理前残高試算表

まずは1ヶ月分の利息を計算します。

決算整理前残高試算表から借入金は20万円と分かります。

年利3%ですので、200,000×3%で6,000円/年です。

6,000÷12で500円/月となります。

「%」ボタンがある電卓が便利です。

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次に見越す期間を確定します。

図を描きましょう。

日商簿記3級収益費用実践3

6月1日から借り入れています。

6,7,8,9,10,11,127ヶ月です。

6ヶ月ではありません。

仮に12/31時点で借入金を返済しても7ヶ月分は支払いが発生します。

決算時の仕訳を書くと以下になります。

支払利息3,500 |未払利息3,500

答案用紙は財務諸表です。

内部向けの「未払利息」は外部向けの「未払費用」となり、貸借対照表の負債欄に金額を記載することになります。

外部に公開する財務諸表の場合は以下のように個別の勘定科目は纏めるのでしたね。

前払○○ => 前払費用

前受○○ => 前受収益

未収○○ => 未収収益

未払○○ => 未払費用 

同じく貸借対照表の負債欄にある「借入金」の金額に変更はありません。

元本を返済するのは(実際に利息を支払うのも)まだ先です。 

それではもう1問だけ説明します。

日商簿記3級第148回問題文より引用。

7.水道光熱費の決算日までの見越額が¥7,000ある。

出典:日商簿記3級平成29年度第148回簿記検定試験問題用紙

決算整理前残高試算表は以下のようになっています。

関係するところだけ抜粋しています。

日商簿記3級第148回第5問

いかがでしょうか。

非常に短い問題文のため、慣れていないと逆に戸惑うのではないでしょうか。

水道光熱ですので、費用です。

そして、見越し=未払ということを理解しているとすんなりと解けますね。

(未だ支払っていない)費用を見越す必要があると言っているわけです。

従って、決算の仕訳は以下になります。

水道光熱費7,000 |未払水道光熱費7,000

解答用紙は、財務諸表です。

内部向けの「未払水道光熱費」は外部向けの「未払費用」となり、貸借対照表の負債欄には「未払費用」と金額を記載することになります。

外部に公開する財務諸表の場合は以下のように個別の勘定科目は纏めるのでしたね。

前払○○ => 前払費用

前受○○ => 前受収益

未収○○ => 未収収益

未払○○ => 未払費用 

そして「損益計算書」の「水道光熱費」には新たに計上した7,000円を足して82,000円とします。

いかがでしょうか。

慣れないうちは言葉の表現(見越額とか)が分かりにくいと感じるかもしれません。

一応、試験範囲の改定により、一般的でない分かりにくい表現は見直されるはずですが、これは慣れるしかありません。

後は簿記試験の出題に慣れるために、ひたすら過去問題を解きましょう。

それが結局は一番の近道です。

過去問のすすめ

慣れるためにも過去問題集は必ず解きましょう。

過去問を解くときは、第5問なら第5問だけを一気に解きます。

そうすると大体の出題パターンが分かりますし、自分がミスするポイントも分かります。

ミスしたポイントは紙に書き出しておくと、自分がよく間違える箇所が分かります。

私は第3問や5問の過去問でよく「約束手形」と「小切手」の仕訳を間違えました。

つい「現金」ではなく「受取手形」に仕訳してしまうのです。

簡単と思った時(さらっと仕訳した時)ほど間違えています。

そのため繰り返しとなりますが、過去問を解いたときに間違えた理由、自分が勘違いしやすい仕訳は紙に書き出しておくことをお勧めします。

試験当日に試験会場へ向かうときに眺められます。

私は以下のようなものを作っておきました。

一部ですが。汚い字で申し訳ありません。

ブログ公開用に作り直す気力はありませんでした。

日商簿記3級試験メモ帳

おすすめ過去問集の理由

日商簿記3級用の過去問題集はたくさん出ています。

どれが一番おすすめか、私が実際に利用しておすすめする過去問題集は以下の記事で紹介しています。

おすすめする理由は、出題範囲の改定により出題範囲から外れた部分が同レベルの出題範囲内の問題に改編されているからです。

単純に昔の出題範囲のままの(つまりこれから受験する回には基本的に出題されない)過去問を解くよりも効率的です。

また収録されている問題数が圧倒的に多い点もおすすめする理由の一つです。

詳細は以下の記事を見てください。

最新版はネット試験にも対応していますよ。

www.inside-shiina.com

出題範囲は再確認しましょう

何事も相手を知らなければなりません。

2019年度(第152回試験)から簿記3級は試験範囲が改定されます。

その辺りの事情については、以下の記事で紹介しています。

www.inside-shiina.com

思い切って、試験範囲から除外される部分は勉強しないという方法もあります。

現在の実務でも、なかなか行わないものが多いですから。

前述の過去問題集は、この辺が考慮されていますのでおすすめです。

実際に移行した当時の状況は以下の記事で紹介しています。

www.inside-shiina.com

仕訳が苦手なあなたに

どうしても仕訳が苦手という方、特に学生や社会人になったばかりの人は、商取引の(掛取引などの)イメージがしにくいと思います。

これは仕方がありません。

そのような時は以下の書籍がおすすめです。

前述の過去問題集を出版しているWeb型予備校「ネットスクール」の代表である

「桑原 知之」氏の著書

「脳科学×仕訳集 日商簿記3級 (合格するにはワケがある)」です。

仕訳集とありますが、仕訳だけではなく、簿記自体の考え方を学べます。

私の簿記の考え方はこの本に基づいています。

2021年3月に第3版が販売されています。

価格は2021年4月現在で1,320円(税込)です。

仕訳の仕組みから理解できますし、出題実績の高い順番に説明されていますので、効率よく簿記3級に必要な知識を学ぶことができます。

ちなみに掛取引とは後払いのことです。

波平がよく飲み屋の支払でしていたやつ(ツケといて!)と仕組みは同じです。

(最近テレビを見ていませんので、もうしていないかもしれませんが。)

企業間の取引は掛取引が基本です。信用商売ということですね。

日商簿記3級は独学で取得できるのか?

もしもあなたが独学にするか、通信講座を利用するか迷っている場合は、以下の記事を見てみてください。

必要な勉強時間、勉強方法などあなたの参考になる情報も一緒に紹介しています。

www.inside-shiina.com

日商簿記2級は独学よりも通信講座の利用を検討したい

日商簿記3級から2級の取得を目指しているあなたにお伝えします。

正直、私は日商簿記2級に関しては、独学は厳しいと感じています。

日商簿記3級とは難易度、ボリューム共に桁違いです。

私のような(株式投資に利用したいという)特殊な例を除いて、通常日商簿記2級を取得する理由は仕事に活かすためと思います。

特に実際に仕事のために資格を取得しようと考えている場合、現場では資格を持っていることよりも基本的な部分、考え方を理解している方が重要視されます。

どうしても独学は理解が不十分なまま抜けが出たりしてしまいますから通信講座を利用して基礎を固めるのが一番効率的と思います。

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それに日商簿記2級の標準コース(税込40,200円)を申し込むと無料で3級の基本講義も受講することが出来ます。

3級を独学で勉強した人も再度基礎を固めることが出来ます。

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一般教育訓練給付金制度とは、簡単に言うと仕事をしている人が所定の手続きをして要件を満たせば、受講料の20%(今回で言えば約8,000円)が国からキャッシュバックされる制度です。

詳しくはネットスクール  のサイトに説明があります。

ただ正直なかなか大変な条件です。

実際に利用出来る人(利用しようと思える人)は限られると思いますが、こういう制度もあるということで参考にしてみてください。

終わりに

あなたの参考になれば幸いです。

 

それでは、また。

関連記事です。

2020年12月から簿記2級と3級でネット試験が開始されます。

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「減価償却費」同様、第5問の精算表で高頻度で出題される「貸倒引当金」の解き方です。

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同じく第5問の精算表で高頻度で出題される「売上原価」の解き方です。

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日商簿記3級で使用する勘定科目の一覧を纏めました。

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第1問の「仕訳問題」への対応方法、解き方のコツの紹介です。

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第5問と同じ配点である第3問について具体的な解き方の紹介です。

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試験全体について攻略法と問題毎の時間配分についても紹介しています。

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必要になる勉強時間や試験範囲の改定について紹介しています。

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試験までの段取りと前日、当日の過ごし方、タイムスケジュールも紹介しています。

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間違えやすい誤字脱字を紹介しています。

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