こんにちは。シーナと申します。
投資、してますか?
2020年2月は、2019年10~12月期の国内総生産(GDP)が年率換算では6.3%減だった(その後、3月9日に7.1%減に下方修正されました)という前振りがあった後、新型コロナウイルスの影響懸念の急速な拡大により、完全に弱気相場になりましたね。
我々の日常生活にも確実に影響が出ており、実経済への悪影響も肌で実感出来る状況です。
そこで投資している人間として、どうしても気になってしまうのが株価の底値(そこね)です。
投資家は基本的には安く(出来れば底値で)買って、高く(出来れば天井値で)売りたい訳です。
「頭と尻尾はくれてやれ」という投資格言は知ってはいます。
しかし、出来れば尻尾の近くで、すくなくとも自分が納得できるタイミングで、自分の大切な資金を投入したいですよ。
日々飛び交うニュースの文言に踊らされてこれ以上慌てて買ってしまわないようにもしたいですからね。
でも「総悲観は買い」という投資格言も知っています。
やっぱり買いたくなってしまいます。
ということで。
今回は何とか底値を知ることは出来ないか、せめて目安はどのへんなのかを知っておきたい、といろいろ調べたことを纏めました。
日経平均株価の底値を見分けるためにこれだけはチェックしたい3つのポイントを備忘録として纏めました。
あなたの参考にもなれば幸いです。
- はじめに:大前提
- 株価の底値を見分ける方法【3つのポイントをチェック】
- 1.直近高値からの下落率をチェック
- 2.VIX指数(恐怖指数)をチェック
- 3.新安値銘柄数をチェック
- 株価の底値を見分ける方法まとめ
- おすすめの銘柄分析ツール
- 終わりに
- 関連記事です。
はじめに:大前提
大前提として、未来(底値)は誰にも分かりません。
未来の底値を100%の確率で当てることは不可能です。
当たった場合は、運とか結果論です。
しかし、過去の事例(暴落)は確認することが出来ます。
過去の暴落時にこれから紹介するものがどのような数値だったのか把握しておけば。
現在の株価が底値付近なのかを見分ける目安として利用することが出来ます。
だたし、あくまで過去の事例ではそうだったというだけです。
今後も同様になる保証は一切ありません。
記録は破られるためにあるわけです。
その点はくれぐれも理解した上で、ご覧ください。
株価の底値を見分ける方法【3つのポイントをチェック】
日経平均株価の底値を見分ける時にチェックしたいポイントは以下の3つです。
- 直近高値からの下落率
- VIX指数(恐怖指数)
- 新安値銘柄数
上から順に、目安を知り、相場状況を知り、底値付近を見分けるという感じです。
もちろん他にもいろいろとあります。
例えば、「Fear & Greed Index」や「信用評価損益率」とか。
ただ、とりあえずこの3つを見ておけば、大体の判断は可能と思います。
それでは順番に目安を含めて見ていきます。
(特に断りが無い場合は、全て日経平均株価の話です。)
1.直近高値からの下落率をチェック
まずは結論から言うと50%が大暴落の目安です。
そして20%以上が暴落と呼ばれる目安です。
いかがでしょうか。
大暴落と聞くと100→10ぐらいになるイメージがありますが、実際にはそんなことはありません。
100年に一度の金融危機と言われた2008年のリーマンショック時で約50%ぐらいの下落です。
これが大暴落ですね。
その他は以下のような感じで、大体20~30%ぐらいとなっています。
東日本大震災:約20%(2011年3月)
チャイナショック:約28%(2015年~2016年)
米中貿易摩擦:約21%(2018年12月末)
2020年2月の最終週から急速に進行しているコロナショック?では約15%の下落(2020年3月7日現在)です。
こうしてみると今回の下落は現時点ではまだ暴落というほどではないことが分かります。
すぐそこですけどね。
さて、そもそも暴落・大暴落と言われる株価の下落とはどの程度なのか知っておけば、これからどの程度まで下がるのか一つの目安にはなります。
ちなみに日経平均株価の直近高値は、2020年1月17日の24,115円です。
ここから参考までに計算すると以下のようになります。
10%下落:21,703円
20%下落:19,292円(暴落突入)
30%下落:16,880円
40%下落:14,469円
50%下落:12,057円(大暴落)
大暴落になるとさすがにきついですね。
補足1:PBR(株価純資産倍率)も目安は確認しておきたい
PBR(ピー・ビー・アール)は1倍を基準として数値が高ければ割高。
1倍を割り込めば割安という判断になります。
PBR の目安としては、リーマンショック後の底値(2009年3月)で約0.8倍になっています。
2009年以降は、1倍を割り込んだとしても約0.9倍ぐらいでした。
この辺が底値の目安という判断が出来ますね。
2020年3月6日現在のPBR1倍(約20,900円)から計算すると、
PBR0.9倍:18,810円、
PBR0.8倍:16,720円
です。
PBR1倍の価格は都度変動します。
この価格はあくまで参考として見てくださいね。
目安をチェックする際は価格ではなく今PBRが何倍かを見る必要があります。
「日経平均株価 PBR 推移」で検索するとチャートが見れます。
チャートを見ると2013年以降ではPBR1倍でいずれも反発していることが分かります。
でも2020年3月6日のPBRは0.99倍と1倍を割り込みました。
このことからも新しい局面になりそうだということが分かります。
補足2:PBR の計算方法は2つある
日経平均株価の PBR は「加重平均」と「指数ベース」の2つの計算方法があります。
日本経済新聞朝刊や大抵のサイトの PBR は「加重平均」の方が掲載されています。
前述のPBR1倍の価格も「加重平均」の話です。
ざっくりの私の理解では「加重平均」は時価総額が大きい銘柄(例えばトヨタ自動車)が、「指数ベース」は構成比率が大きい銘柄(例えばファーストリテイリング)が、それぞれ日経平均株価に対して影響力が大きいことになります。
ちなみに日経平均株価自体は「指数ベース」で計算されています。
そのため「指数ベース」の PBR の方が実質的な PBR だという意見もあります。
PBR は、日経の指数公式サイト「日経平均プロフィル」で「加重平均」と「指数ベース」の両方が過去15年以上前から確認することが出来ます。
外部リンク:ヒストリカルデータ - 日経平均プロフィル
これを見ると2020年3月2日時点で以下の通りでした。
加重平均:1.03倍
指数ベース:1.58倍
指数ベースでみるとまだまだ割安ではないということですね。
過去の暴落時の目安を知るために利用するだけなら気にする必要はありません。
ただ、PBR 自体を日経平均株価の割安の目安にするときには、どちらの数値なのかは気にした方がよいかもしれません。
さて、大体の「暴落」、「大暴落」の目安が把握出来たら、次は現在の市場が強気なのか弱気なのかを確認します。
2.VIX指数(恐怖指数)をチェック
VIX(ビックス)指数とは、Volatility Indexの略です。
株式市場の向こう30日間のボラティリティ(値動きの激しさ)を予測するための指標です。
VIX指数は数値が高いほど投資家が未来を悲観していることを示します(弱気、リスクオフということです)。
目安としては、
20~30が弱気、
30~40で超弱気、
40~50は絶好の買い場
と言われています。
直近10年ではこんな感じになっています。
※マネックス証券から引用
あなたがご利用の証券会社のサイトで確認するのがよいとは思いますが、チャートは「VIX指数 チャート」とかで検索しても確認することが出来ます。
マネックス証券だと上記のようにローソク足で見れますが、検索で見つかるものは大体終値ベースだけだと思います。
さて。
2020年3月7日現在のVIX指数は、41.94です。
もう超弱気を超えています(^^
VIX指数的には、まさに買い場です。
しかし、これを見ると(米中貿易摩擦がきっかけで)2018年10月~12月末に掛けて約21%下落したときよりも、現在の約15%の下落(2020年3月7日時点)の方がVIX指数は高いですね。
※マネックス証券から引用
2018年12月末の時は、正直政治的な話というか、リアル感が乏しいモニター越しの数字でしか無かった気がします。
今回は(米国においても※)明らかに実生活・実経済への悪影響を肌で感じれてしまっている点がこの結果に繋がっているのかもしれません。
※VIX指数は米国のS&P500指数(のオプション取引の値動き)を基に算出しているため、直接的に日経平均株価とは関係は無いのですが、米国の影響は(特に下方向には)もろに受けますから参考になります。
VIX指数について、より詳しく知りたい場合は「VIX指数とは」とかで検索してみてください。
目安として利用するだけなら細かい定義は知らなくても大丈夫と思いますけどね。
ちなみにこれまでのVIX指数の最高値は、リーマンショック時で約80です。
リーマンショックを除けば、大体40~50が上限でした。
いかにリーマンショックのインパクトが大きいか分かりますね。
それでは最後に日経平均株価の底を確認する目安です。
3.新安値銘柄数をチェック
まずは結論から言うと1,200以上が暴落の目安です。
ここでの対象は東証1部だけの銘柄数です。
新安値銘柄数とは、ざっくり直近1年強で最安値になった個別銘柄の数です。
あくまで約1年強※の株価であるため、上場来安値やここ数年での最安値ではない点は注意が必要です。
(※ちょっとややこしい集計期間で最大では直近15ヶ月分の最安値になります。)
現在のコロナショック?が進んだ2020年2月28日には、791になっています。
2020年3月6日時点では701になり若干減りました。
基本的には1,000を明確に超えることは滅多にありませんでした。
ネットで調べて確認出来た範囲では、以下の通りです。
2016年06月:約700(ブレグジット)
2016年02月:約1,000(日銀マイナス金利)
2011年03月:約1,000(東日本大震災)
2008年10月:約1,200(リーマンショック)
しかし、2018年12月25日に約1,600を記録してしまいました。
ただ、そもそもの集計対象となる銘柄数自体が過去と現在では異なるため、絶対数はあくまでも目安です。
2019年末時点で東証1部の銘柄数は2,160です。
過去の東証1部の銘柄数は、東京証券取引所の公開情報によると以下の通りです。
()内は前述の新安値銘柄数と全銘柄数における割合です。
2008年末:1,715(1,200、約70%)
2011年末:1,672(1,000、約60%)
2016年末:2,002(700、約35%)
2018年末:2,128(1,600、約75%)
前例が出来てしまいましたから、約75%ぐらいまでは新安値銘柄数が増えることはありそうと思えますね。
とはいえ、まずは60%辺りを超えたら暴落と考えてよいと思います。
従って、現在だと約2,160×約60%=約1,296ですね。
なお、新安値銘柄数は「新安値銘柄数 推移」で検索すると確認出来ます。
株価の底値を見分ける方法まとめ
日経平均株価の底値を見分ける時にチェックしたいポイントは以下の3つです。
- 直近高値からの下落率:20%以上
- VIX指数(恐怖指数):40以上
- 新安値銘柄数:1,200以上
これらが、ひとまずの「底値」の目安になるのではないでしょうか。
あくまで過去の事例からは、ということですけどね。
繰り返しになりますが、未来(底値)は誰にも分かりません。
今後も同様になる保証も一切ありません。
それでも暗闇の中の一つの目安にはなると思います。
後は、あなたの投資方針に従って、買うかどうか、買う場合はどれくらい買うかを判断することになります。
私の場合は、事前にチェックしておいた個別銘柄からその時の暴落の原因を踏まえて、直接の影響が少なさそうな銘柄を少しづつ拾っていくということになりますね。
ひとまず直近高値から20%を割り込み、新安値銘柄が1,200辺りから投資用の残資金の20%を投入する予定です。
そこから10%刻みぐらいで、残資金を20%ぐらいづつ追加投入する予定です。
一旦のピークは東京オリンピックの開催可否次第な気がします(開催する場合は終息している体になっているはずですよね)が、そこから先も影響は長く残りそうな気がしています。
常に余力は残しておかないと、さらに下がった時に買えなくなってしまいます。
別の想定しないような原因が出てこない保証はありませんからね。
結局、本当の底なんて後で振り返った時に分かるのですよね(台無し)。
おすすめの銘柄分析ツール
私は銘柄分析にはマネックス証券を利用しています。
当初IPO目的で口座開設したのですが、「銘柄スカウター」ツールが非常に便利で使い勝手がよく手放せなくなりました。
「過去10年間の企業業績」、「事業セグメント毎の構成比や利益率」、「過去5年間の事業セグメント毎の売上高、利益のグラフ表示」等が無料で確認できます。
本当に無料でよいの?
と心配になってしまうぐらい充実したツールです。
口座開設も維持費も無料ですからマネックス証券を利用しない理由がありません。
おすすめです。
当ブログに記載した内容は、あくまで私シーナの個人的な見解です。掲載している情報については、細心の注意を払って正確なものを掲載するように心掛けていますが、これらの情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当ブログの情報を利用されたことで直接・間接的に生じた如何なる損害に関し一切責任を負うものではありません。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。
終わりに
あなたの参考になれば幸いです。
それでは、また。
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