こんにちは。シーナと申します。
40代の私がおすすめ漫画や小説を紹介するシリーズ。
今回は「中島徹(なかじま とおる)」先生の「南倍南勝負録 玄人のひとりごと」です。
1話完結型で、玄人による日常系ギャグ漫画の傑作。
コアなファンも多い作品です。
- 「玄人(プロ)のひとりごと」とは
- 「玄人のひとりごと」との出会い
- 「玄人のひとりごと」の魅力
- 社会勉強もできる教育漫画
- 注意事項があります
- 同ジャンルの漫画
- 玄人のひとりごと
- 終わりに
- 関連記事です。
「玄人(プロ)のひとりごと」とは
作者である「中島徹(なかじま とおる)」先生の初連載作品「少年雀鬼-東-」に、
主人公「東槓(ひがし かん)」の対戦相手として第1巻の第三話「打倒、倍南」で
初登場したプロ雀士(じゃんし)である「南倍南(みなみ ばいあん)」を主人公とした
スピンオフ作品です。
以下が「少年雀鬼-東-」です。
大丈夫です。まだ慌てる時間ではありません。
スピンオフ作品なのですが、世界観は全く異なります。
片や少年誌、こちらは青年誌で、ターゲットとなる読者層も全く異なります。
キャラの大まかな設定だけ使用した別作品ですので、本編を一切知らなくても
何も問題なく楽しめます。
やはり分かる人にはその面白さが分かるのでしょう。
本編よりはるかに長い(20年以上の)長期連載作品となりました。
全11巻。
さらりと(しかし繰り返し)読めてしまいます。
作者である「中島徹」先生が病のため2011年3月26日に永眠。享年47歳。
最終話が描かれることなく未完のまま完結となりました。
「中島徹」先生のご冥福をお祈り申し上げます。
「玄人のひとりごと」との出会い
南倍南勝負録 玄人(プロ)のひとりごと(11) (ビッグコミックススペシャル)
本のサイズも大きく、装丁も豪華。お値段もそれ相応にしました。
麻雀のルールもほとんど知らず、当時学生だった私が、なぜこの本を手に取ったのか、今では全く分かりません。
(「少年雀鬼-東-」は、当時は読み飛ばしていたのか、全く関連に気づきませんでした。
後に本作の本編と知ったため改めて少しだけ読みました。
後の?玄人のひとりごとの南倍南の片鱗を見ることができます。)
一度手に取り読んでしまえば、食べ物ネタも満載で、食べ物関係の漫画が好きだった私が購入したこと自体には疑問はありません。
Wikipediaによると「ビックコミックオリジナル」で1988年7月20日から連載されていた作品だそうですが、購入当時「ビックコミックオリジナル」にはまだ手を出していなかったと思いますので、そこから知ったのでもありません。
おそらく本屋に入り浸り、片っ端から立ち読み(当時は立ち読みが自由に出来ました)していた私がたまたま手に取り、そこで気に入って購入したのだと思います。
それだけ魅力のある漫画です。
(本はかなり購入していましたので、そう悪い客ではなかった、と思いたい。)
「玄人のひとりごと」の魅力
玄人雀士(じゃんし)である南倍南(36歳独身。今では年下!)が、麻雀だけでなく
日常のあらゆることに対しても玄人を自認し、彼が素人と蔑む一般人に何かと絡んでいき、8:2ぐらいの割合で手痛いしっぺ返しを貰います。
とにかく、あらゆることに一家言(いっかげん)持つ(持ちたい)主人公。
相手が子供だろうと容赦はしません。
容赦もされません。
彼の考える玄人の振る舞いから外れる人々(素人)に対して、言葉や行動で一言モノ申さずにはいられない主人公の言動がとにかく面白い。
じわじわ来る面白さです。
タイトルに「南倍南勝負録」とありますが、麻雀のルールを全く知らなくても何も問題ありません。
麻雀はそんなにしませんから。
麻雀ネタが多いのは最初だけです。
(一応、年末にその年の時事ネタで麻雀をするのが恒例になっています。
いま読めば当時を思い出せますね。)
食関係の話が多いのですが、途中から雀荘(じゃんそう)を飛び出し、
いろいろな場所で、いろいろなことに対して(南倍南が考える)玄人としての矜持を
(南倍南が考える)素人との勝負(している時点でお察しください)を通して
我々に見せつけてくれます。
いつしか「このド素人(ども)が!」が決まり文句になりました。
一応、フォローしますと(誰に?)、麻雀の腕は本当に玄人です。
「南(牌)を絡めると必ず(役満で)あがる」という特技を持ち、雀荘の権利書を1,399店舗分持っていたりします(あくまで本編の設定です)。
社会勉強もできる教育漫画
田舎の少年で世間知らずだった私は、この本で社会の(偏った)常識や通としての立ち振舞いを(主に反面教師として)学びました。
当時ネットは一般的ではありませんでしたから貴重な情報源でした。
本当にさまざまなことに対する(南倍南が考える)玄人の考えを知ることができます。
影響を受けやすい私は、いまでも玄人の教えを守り、餃子を食べるときには、まず火傷しないようにくっついた餃子を箸でバラバラに離しています。
皮が破れる度に、まだまだ自分は素人だなと反省もしています。
とても印象に残っているエピソードなのですが、どうやら第1巻の第一話だったようです。
南倍南の顔は作品後期のもので記憶していましたが、なぜか妙に記憶に残っていて、餃子を
人と食べるたびにふと思い出します。
注意事項があります
共感できる部分も意外とあるだけに気を付けなければいけません。
読み進めるほどにキャラの外見もこなれてきて、憎めない男になってしまいます。
いつしか魅力に嵌り、ついつい真似をして、軽い気持ちで
「このド素人(ども)が!」と言おうものなら大変なことになります。
心の中だけにしておきましょう。
読了後には人付き合いにリスクを抱える可能性を秘めた漫画ですが、
危険なものほど面白い。
きっと何か説明のできない大きなリターンを得ていることでしょう。
おすすめです。
同ジャンルの漫画
ちょっと同じようなジャンルの漫画を思いつきません。
それだけ稀有な漫画でもある証拠ですね。
方向性はかなり違いますが、強いて言うと
原作:「雁屋哲(かりや てつ)」先生、作画:「花咲アキラ(はなさき あきら)」先生の「美味しんぼ」に出てくる最初期の海原雄山(かいばら ゆうざん)、
原作:「久住昌之(くすみ まさゆき)」先生、作画:「谷口ジロー(たにぐち じろー)」
先生の「孤独のグルメ」における主人公、井之頭五郎(いのがしら ごろう)
が好きな方はきっと気に入ると思います。
玄人のひとりごと
全11巻。電子書籍では648円/巻です。
終わりに
頑なに電子書籍に手を出して来なかった昭和生まれの私ですが、便利ですね。
スマホでいつでも読めますし、何よりスペースを取らないのがよいです。
まあ、あの本屋に行ったときのワクワク感や両親の本棚を勝手に物色する楽しさはありませんけれど。
書斎に憧れを持つ世代としては紙媒体の本もずっと続けて欲しいです。
それでは、また。
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最後にお口のお手入れも気持ちよく行いたいです。