インサイド シーナ

日々の備忘録(40代男性の場合)

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【楽天VTI】本家VTIからの分配金(配当金)再投資と課税の真実について【楽天証券に聞いてみた】

楽天VTI 分配金 再投資 課税 ベンチマーク 乖離

こんにちは。シーナと申します。

私シーナ、いくつか思うところがあり、2019年に楽天証券で口座を開設しました。

(楽天会員なら開設しない理由がありませんでしたね。反省しています。)

そして、貯まったポイントを単に消費するよりも面白そうだと、ポイント投資を始めることにしました(よい客でしょう)

とはいえ、投資信託(ファンド)という商品に投資するのは今回が人生初でした。

ほとんどのアクティブファンドより、インデックスファンドの方が長期的に見て成績がよいぐらいは知っていました。

また、投資信託と言えば、(昔は)ぼったくり商品(が多い)ということもよく耳にしています。

可能な限り、自分なりに納得できる素敵な商品を選びたいですよね。

そこで投資先としては、多くの投資関係のサイトでおすすめとして紹介されている以下の2つを(自己責任で)候補としました。

 

・eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)

・楽天・全米株式インデックス・ファンド

 

前者はすんなり商品内容を(自分なりに)理解できたのですが、後者について分配金(株でいう配当金のようなもの)に絡むあれこれが、よく理解できませんでした。

そのあれこれとは、以下の内容です。

「楽天・全米株式インデックス・ファンド(以降、楽天VTIとします)」の投資対象である「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(以降、本家VTIとします)」から年4回出る分配金は本当に再投資されているのか(複利効果があるのか)、その場合の課税はどうなるのか。

また、分配金が再投資されている場合、楽天VTIの目的である「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。」と矛盾するのではないか。

なぜなら、分配金を再投資する以上、ベンチマークよりパフォーマンスがよくなる(つまり上方向に乖離しつづける)はずなのではないか。

これらの点がすっきり理解できないと私は積立投資(長期投資ですから例えば10年後に誤解だと分かっても困りますよね)を開始することができないということで調べてみました。

現在はこれらの疑問もすっきり解消し、実際に楽天カード決済を使いつつ、ポイント投資で積立投資を開始しています。

同様の疑問を持っているあなたの参考になれば幸いです。

【楽天VTI】本家VTIからの分配金(配当金)再投資と課税の真実について【楽天証券に聞いてみた】

丁寧に説明するとめちゃくちゃ長くなってしまったため、結論を先にお伝えします。

楽天VTIに関して、

  • 本家VTIの分配金は再投資されています。
  • 複利効果はあります。
  • 再投資されるのは米国で課税(10%)された後の額です。
  • ベンチマークから上方向に乖離しつづけることはありません。

以上となります。

私が疑っていた疑問に思っていた点は全て問題ないことが分りました。

すっきりとした気持ちでポイント投資で長期に積立投資ができます。

自分なりに腹落ちするのは、大切ですね。

なにせ今後長期間投資する(予定)な訳ですから。

一応、私なりに交付目論見書と請求目論見書、運用報告書を仕事の書類よりも真面目にじっくり読みこんだのですが、投資信託初心者の私には表現が曖昧に感じてしまいよく理解できませんでした。

いろいろなサイトや動画などを見てもはっきりとしたことは見つけられず。

そこで分からないものは商品の販売元に聞いてみようということで、思い切って楽天証券に質問してみました。

最初はテンプレの回答ですんなりとは行きませんでした(多分、私の質問の仕方が悪かったのでしょう。)が、最終的には聞きたいことに答えていただけました。

ありがとうございました。

それでは以降で順を追って、詳細を説明します。

はじめに・お約束

まず、当記事では本家VTIと楽天VTIのどちらが優れているとか、他の商品がおすすめとかそういうことを言いたいわけではありません。

あくまで、楽天VTI(における本家VTI)の分配金の扱いについてのみ、調べた内容を備忘録を兼ねて纏めています。

また、当記事の内容は私が質問した内容について、楽天証券から回答された内容を基にしていますが、あくまで私個人の解釈となります。

その点もご留意ください。

お約束

当ブログに記載した内容は、あくまで私シーナの個人的な見解です。掲載している情報については、細心の注意を払って正確なものを掲載するように心掛けていますが、これらの情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当ブログの情報を利用されたことで直接・間接的に生じた如何なる損害に関し一切責任を負うものではありません。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。

楽天VTI自体の分配金コース設定について【再投資型と受取型】

楽天VTI自体の分配金の再投資について

まず、分かりにくくなった理由の一つは、楽天VTIを積立注文する際の分配金コースの設定ですね。

これがあるために、最初の頃はことあるごとに本家VTIの分配金の扱いと混同してしまいました。

この分配金コースの設定は、あくまで楽天VTI自体が出す分配金に関するものです。

本家VTIが出す分配金とは、一切関係がありません。

そして、楽天VTIは分配金を出さないことが期待される商品(はっきり出さないとは言っていない)であるため、基本的にはどちらを選んでも我々の運用成績には何も影響しないということです。

補足:基準価額と分配金再投資基準価額と分類平均と

基準価額と基準価額+分配金と分類平均と

※楽天証券のサイトより引用

少し話が逸れるのですが、後々関わってくるため、前提としてここで説明しておきます。

楽天VTI自体が分配金を出さない(ことが期待される)以上、このチャートに出てくる基準価額(きじゅんかがく)と基準価額+分配金(分配金再投資基準価額)は常に一致します。

基準価額=分配金再投資基準価額です。

今後、何らかの理由で分配金を出した場合に初めて一致しなくなります。

本家VTIの分配金とは一切関係がありません。

また、分類平均も表示されていますが、これは楽天VTIが連動を目指しているベンチマークではありません。

分類平均とは、楽天証券が独自に設定している楽天証券内の他のファンドの運用成績を指標化したものです。

従って、本家VTIやベンチマークとの優劣を見るためのものではありません。

私は最初の頃、勘違いしていました。

楽天VTI自体の分配金への課税について

楽天VTI自体の分配金の課税について

※交付目論見書より引用。赤字は私が入れています。

さて、分配金コースの話です。

もちろん、今後運用していく中で何らかの理由で楽天VTIが分配金を出すことになった場合には我々の運用成績にも関係してきます。

ただ、その場合は、どちらのコースを選択していても分配金にはしっかりと日本の税金が課税(20.315%)されます。

※NISA口座の場合は日本分(20.315%)は非課税になります。

あくまで、分配金コースの設定は日本国内分が課税された後の分配金を自動で再投資するか、一旦受け取る(証券口座に入金される)かの違いだけです。

手間の問題であり、税の繰り延べ効果みたいなものはありません。

自動で再投資とは、自動で楽天VTIを購入するということです。

つまり、自分が保有する楽天VTIの口数が増えるということですね。

正直、分配金を出すつもりがないのであれば、そう明記すればよいのにと私は思ってしまう(その方が税の繰り延べ効果が得られるわけで、その点を期待する人はより安心して購入できますよね)のですが、税金を納めて欲しいお上とのあれこれで明記はできないという話を目にしました。

証券会社側が頑張っているみたいな主旨だったのですが、素直にそうは受け取れない私はひねくれているのでしょうね(笑)。

楽天VTI自体の分配金に課税されない場合もある

それともう1点、私が勘違いしていた点がありました。

分配金に対する税金の話です。

株式投資はしていたため、分配金=配当金と考えていました。

実際は分配金と配当金は意味合いが違うのですね。

まず、配当金には必ず(※NISA口座を除く)税金が掛かりますよね。

でも楽天VTI自体(というか投資信託全般に言える話ですが)の分配金がもしも出たとして、必ず税金が掛かるということではありません。

※NISA口座で取引した場合の話ではありません。

分配金に税金が掛かるのは、利益が出ている場合のみです。

自分が購入したタイミング(基準価額(個別元本))により、利益が出ていない場合も当然ありえます。

その場合は、特別分配金(いわゆるタコ足配当)になり、税金は掛かりません。

当初、税金は必ず掛かる(つまり利益が必ず出ている)前提で無意識に考えていたため、税金が掛からない(つまり利益が出ていない)こともありえるのだと改めて再認識しました。

分配金に税金が掛かるということは利益が出ているということですから、実はそこまで悪いことではないのですね。

もちろんNISA口座なら利益が出ていても楽天VTI自体の分配金は非課税になります。

本家VTIの分配金への課税について

楽天VTI自体の分配金の課税について

※交付目論見書より引用。赤字は私が入れています。

楽天VTIが投資対象としている本家VTIは、年4回分配金を出しますね。

当然、楽天VTIは本家VTIから分配金を受け取っています。

この分配金は米国内で課税(10%)された額を受け取ります。

これは投資信託であっても変わらず、この点で税の繰り延べ効果はありません。

※NISA口座で楽天VTIを購入していても同じです。

我々が直接本家VTIを(通常の一般口座や特定口座で)購入する時との違いは、日本国内での税金(20.315%)が掛からないことです。

この国内分の税金が無い状態で分配金を再投資することが可能になるという点が、本家VTIと比べて楽天VTIが持つ税の繰り延べ効果というメリットになります。

一般口座や特定口座で直接本家VTIを購入した場合は、本家VTIの分配金に対して、米国内で課税された後に、日本国内分の税金も課税されます。

この二重課税を回避する方法として、外国税額控除がありますが、それはまた別の話なので省略します。

なお、直接本家VTIをNISA口座で購入した場合は、本家VTIの分配金に対して、米国内で課税された後に、日本国内分の税金は非課税になります。

NISA口座を絡めるとややこしく感じるかもしれません。

とりあえず、NISA口座の場合は、日本国内の税金は非課税になると考えればよいと思います。

本家VTIの分配金は本当に再投資されているのか(複利効果があるのか)

ようやく本題ですね。

私は、この点がまず気になりました。

大抵の場合、はっきり書かれていない場合は、疑った方がよいでしょう。

楽天VTIの運用報告書には、以下のような記載しかありません。

 

8分配金

運用の基本方針等を勘案し、収益分配は見送らせていただきました。なお、留保益の運用については、特に制限を設けず、元本部分と同一の運用を行います。

出典:第2期運用報告書

 

この分配金はあくまで楽天VTI自体の分配金についてですが、留保益(本家VTIの分配金を含む)について書かれているのはこの部分だけです。

よく分からないですよね。

自分なりに交付目論見書や請求目論見書、運用報告書を初め、いろいろなサイトや動画を調べてもはっきりと分からなかったため、最終的に楽天証券に聞いてみました。

回答(意訳)としては、

「本家VTIの分配金はちゃんと再投資していて(複利効果があるよ)、その分基準価額が増えるよ。」

ということでした。

従って、分配金の再投資という観点でのみ比較すると、本家VTIを直接購入するよりも効率的でパフォーマンスがよいということになります。

分配金を再投資していますから複利効果も得られます。

ただ、そうなるともう一つの疑問が出てきますね。

楽天VTIはベンチマークと乖離することになるが目的と矛盾しないのか

楽天VTIはベンチマークと乖離しないのか

※第2期交付運用報告書より引用。赤字は私が入れています。

楽天VTIの目的は、

「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。」

でした。

しかし、本家VTIの分配金が再投資されているとなると、分配金の方が諸々の手数料(実質コスト)よりも多い訳ですから、ベンチマークよりもどんどん上に乖離していくことになりますよね。

それは目的に矛盾していますし、2年間運用されていますが、実際は上には乖離していません。

むしろ下に乖離(?という表現でよいのかな)しています。

第2期の運用報告書を見るとベンチマークよりもマイナス0.5%劣後していることが分ります。

これはなぜなのでしょう。

本当に本家VTIからの分配金は再投資されているのでしょうか。

考えられるパターンとしては、2つですね。

  • 実は本家VTIの分配金を再投資していない(こっそりプールしている)
  • 楽天VTIのベンチマークには(書いていないけど)分配金が含まれている

さすがに前者ということは無いはずですから(私は虚偽の回答をされたということになってしまいます)、後者ということになりますね。

運用報告書にも以下のように記載されています。

 

ベンチマーク比では△0.5%となりました。主な差異要因としては、マザーファンドにおける継続的な資金流出入に伴う投資先ETFの売買執行コストの積み重なりや投資先ETFからの分配金に対する課税、当ファンドにおける信託報酬等の要因が挙げられます。

出典:第2期運用報告書

 

つまり、楽天VTIのベンチマークには、投資先ETF(本家VTI)からの分配金が含まれていると解釈することができます。

そうでなければ、「投資先ETFからの分配金に対する課税」をパフォーマンスが劣後する理由には書けないですよね。

でもどこにもベンチマークに分配金が含まれているなどとは書いてありません。

楽天VTIのベンチマークである「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」は、委託会社が「CRSP US トータル・マーケット・インデックス」に日々の為替レートを乗じて算出したものとしか記載がありません。

ちなみに、同様に人気を誇る「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」ファンドの交付目論見書には、対象ベンチマークは配当込みだと明記されています。

分かり易い。

楽天VTIのベンチマークとの連動について結論は!

本家VTIのベンチマークは、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」です。

楽天VTIのベンチマークは、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」です。

分配金を出す本家VTIとベンチマークの「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」がほとんど乖離していないことは、調べればすぐ分かります。

つまり、「CRSP USトータル・マーケット・インデックス」には分配金分は含まれていないということです。

よく分からないですよね。

おそらく楽天VTIのベンチマークには、分配金が含まれているのだろうとは思いますが、はっきりしません。

モヤモヤします。

自分なりに交付目論見書や請求目論見書、運用報告書を初め、いろいろなサイトや動画を調べてもはっきりと分からなかったため、最終的に楽天証券に聞いてみました。

回答(意訳)としては、

「楽天VTIがベンチマークにしている「CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)」は分配金込みですよ。」

ということでした。

最初から明記してよ。

これですっきりしましたね。

つまり、今後何年経過しても楽天VTIはベンチマークより上方向に乖離しつづけることはないということです。

一時的に運用がうまくいかず、上に乖離するということはあり得ます。

しっかり運用して貰って、ベンチマークとの下方向の乖離を少なくして欲しいですね。

インデックスファンドはベンチマークと(上であれ、下であれ)乖離しないことがよいファンドの条件ですからね。

これで安心して、楽天証券のポイント投資で長期積立投資をすることができます。

なお、楽天証券で積立投資をするなら楽天カードでの決済がおすすめです。

投資額の1%が確実にポイント還元されます。

(そのポイントでさらに再投資が出来ます。)

長期で見た時のトータルリターンへの影響は大きいですよね。

===後日追記ここから===

2024年2月、以下の通り楽天カードクレジット決済での投信積立におけるポイント還元率はファンドの信託報酬のうち販売会社が受け取る手数料(代行手数料)により変わることになりました。

年率0.4%(税込)以上:決済額の1%

年率0.4%(税込)未満:決済額の0.5%~1%

新NISA効果なのか、一時(0.2%時代)より改善しましたね。

※クレカ積立が月10万円まで可能になった2024年3月現在でも還元率は変わりません。

楽天証券の新NISAでクレカ積立投資をする場合は必須アイテムですね。

参考リンク:楽天カードクレジット決済のポイント還元率 | 楽天カードクレジット決済 | 投信積立 | 投資信託 | 楽天証券  

===後日追記ここまで===

楽天カード年会費永年無料でどこで使用しても通常還元率が1%と高還元です。

楽天市場で利用すれば還元率は3%~13%になります。

「楽天ペイ(アプリ決済)」や「Apple Pay」、「Google Pay」にも対応しています。

楽天カードは、還元率の高いクレジットカードとして大人気ですから利用している人も多いですね。

メインカードとしても十分と思います。

2022年度日本版顧客満足度調査のクレジットカード業種にて14年連続で第1位を獲得しています。

おすすめですよ。

参考リンク:お得な楽天カード新規入会キャンペーンはこちら  

終わりに

新しいことを始めると、いろいろと学べて楽しかったです。

ただ、最近少し時間が経つとすぐに忘れてしまうため、備忘録として纏めておきました。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。

あなたの参考にもなれば幸いです。

 

それでは、また。

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