こんにちは。シーナと申します。
2019年も早いもので3月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
2018年12月末に考えていた(期待していた)よりも日経平均株価は堅調ですね。
今年こそは買い場が来るだろうと資金を証券会社の口座に用意して待っているのですが、なかなか落ちてきません。
つまんなーい。
はい。
気持ち悪いですね。
さて。
そのような訳で、資金を証券会社の口座にただ眠らせておくのももったいないということで、昨年に引き続き「つなぎ売り」で株主優待をゲットしたいと思います。
ただ1年ぶりだったため、つなぎ売りのやり方もうろ覚えです。
改めて確認した「つなぎ売り」のポイントを備忘録として纏めました。
あなたの参考にもなれば幸いです。
- SBI証券でつなぎ売り【3月は別れと株主優待の季節】
- つなぎ売り(クロス取引)とは
- 2019年3月につなぎ売りした銘柄は?
- つなぎ売りの注意点、資金効率は?
- SBI証券におけるつなぎ売りの具体的なやり方のポイント
- 終わりに
- 関連記事です。
SBI証券でつなぎ売り【3月は別れと株主優待の季節】
上場企業が自社の株券を権利確定日に保有していた株主に対して、様々な建前の理由を付けて自社製品等をプレゼントする風習(制度)を株主優待と言います。
この株主優待という制度は日本企業独特の風習ですが、特に法的な義務はなく、全ての日本企業が実施している訳ではありません。
上場企業約3,500社の内、約1,500社ぐらいが実施しています。
株券を保有しているだけで配当金とは別に何かしらの物品が受け取れるお得感が、日本の個人投資家には好まれています。
そのため株主を(上場の条件にある一定数以上)確保したい企業は積極的に採用しています。
3月は企業の本決算が多いこともあり、株主優待を実施している企業が一番多く、約800社が実施しています。
このうち、安全に(手数料をコントロールできる)つなぎ売りが可能な銘柄は約400社です(SBI証券の場合)。
私も株主優待という言葉自体は昔から知っていたため、一昨年に株式投資を本格的に勉強した時に調べたのですが、あくまで株式投資のついでに貰えるからお得感があるのであって、株主優待自体を目的にその企業の株券を保有するということにはあまり魅力を感じませんでした。
私はまだ資産を増やしたい段階です。
それほど投資に使える資金もありませんし、数十万円の資金を投資して数千円程度の商品を貰うだけなんて、効率が悪すぎると思ったのです。
しかし、そんなわがままな私にぴったりの取引方法がありました。
いわゆる、つなぎ売り(クロス取引)です。
つなぎ売り(クロス取引)とは
現物取引の買建(かいだて)と一般信用取引(の短期売り)の売建(うりだて)を同時に保有することで株価の変動リスクを抑えながら、株の売買手数料だけで株主優待を得るという証券会社も我々もWin-Winになる素晴らしい手法です。
信用取引が必要になる点が私のような初心者にはハードルが若干高いですが、つなぎ売りだけに用途を限定してしまえばリスクも基本的にはありません。
つなぎ売り以外で信用取引(制度信用含む)に手を出してよいのは、リスク管理を本当に徹底できる人だけです。
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2019年3月につなぎ売りした銘柄は?
具体的な注意事項や注文時の操作方法を紹介する前に、実際に東京在住の私が2019年3月の「つなぎ売り」に選んだ銘柄をまずは紹介します。
以下の4銘柄です。
- 松屋フーズホールディングス(9887)
- 全国保証(7164)
- JSP(7942)
- KDDI(9433)
それでは株主優待の内容を見ていきます。
松屋フーズホールディングス(9887)の株主優待
ここは私には必須です。
この銘柄が無ければ、「つなぎ売り」にはそもそも手を出していません。
株主優待の内容は毎年同じ。
自社で運営する「松屋」や「松のや」で利用できる食事券10枚です。
有効期限は1年間。
元々、「松屋」や「松のや」はよく利用するため重宝しています。
詳しくは以下の記事で紹介しています。
1枚当りの額面が決まっている訳ではなく、1枚と1品を引き換えることが出来ます。
1品が800円前後する「松のや」で使用すると大体8,000円相当になります。
1番高い定食は880円ですので最大では8,800円相当になります。
一例は以下の記事でも紹介しています。
おすすめです。
松屋フーズホールディングスは普通に株券を保有したいと昨年からずっと株価をウォッチしているのですが、なかなか下がりません。
既存の株主としては頼もしい限りと思いますが、これからの株主(予定)としては一旦下がって欲しい。
業績とは関係なく下がりそうな2019年はチャンスだろうとけっこう期待しています。
2019年3月に取得した松屋フーズの株主優待が届きました。
その他の食事券系の株主優待は?
食事券系の株主優待を実施している企業はたくさんあります。
例えば、カッパ・クリエイト (7421)やワタミ (7522)です。
100株保有ではどちらも3,000円分です。
カッパ・クリエイトは1,000株保有で6,000円分ですが、
ワタミは300株保有すると6,000円分受け取れます。
ちなみにSRSホールディングス (8163)もよいですね。
主に関西方面ですが、東京にもある「和食さと」等を展開している企業です。
1,000株保有で「12,000円相当の食事券(500円×24枚)」が受け取れます。
9月にも同じ内容で実施しています。
2019年3月10日時点の株価は約1,000円です。
単純に株主優待目的で保有すると約100万円が必要になります。
つなぎ売りであれば最大15日間、約150万円が拘束されるだけ(手数料は掛かります)です。
人気があるのか一度も一般信用短期売りの在庫を見たことがありません。
全国保証(7164)とJSP(7942)の株主優待
※画像はイメージです。
どちらもクオカード3,000円分です。
本当は昨年同様にユニゾホールディングス(3258)のUCギフトカード1,000円×3枚)にしようとしたのですが、今年は株主優待が変更になっており、私には魅力的ではなくなっていました。
そこで他にないかと探したところ、この2社が見つかりました。
手数料を考慮すると1銘柄当り、約1,800円ぐらいしか利益がありません。
正直、これだけならつなぎ売りはしていませんが、松屋フーズホールディングスのついでに行うなら十分です。
全部の注文を行う時間は10分も掛かりません。
資金をただ遊ばせておくよりはよいですからね。
クオカードを株主優待にしている企業は本当にたくさんあります。
それでも3,000円分となるとそれほどありません。
2019年3月に取得した両社の株主優待が届きました。
KDDI(9433)の株主優待
カタログギフト3,000円相当です。
カタログギフトの詳細は以下からどうぞ。
松屋フーズホールディングス以外は全てクオカードの銘柄でもよかったのですが、それでは即物的すぎるかなと思いカタログギフト(のKDDI)も選んでみました。
KDDIは普通に保有してもよいと考えているのですが、2019年は(KDDIに限らず)株価が下がると考えているため、つなぎ売りにすることにしました。
2019年3月に取得したKDDIの株主優待が届きました。
その他のカタログギフト系の株主優待は?
カタログギフトの銘柄も人気です。
自分では購入しないようなものを選べますから、確かに楽しいです。
カタログギフトの株主優待なら「オリックス (8591)」もよいですね。
割引が受けられる株主カードもカタログギフトとは別に受け取れます。
関西方面の方はこちらの方がありと思います。
つなぎ売りの注意点、資金効率は?
長くなったため、以下の記事で紹介しています。
SBI証券におけるつなぎ売りの具体的なやり方のポイント
それでは実際に証券会社でつなぎ売りをする際の具体的なポイントを紹介します。
ここでは押さえておくべきポイントだけ端的に紹介します。
私はSBI証券を利用しているため、SBI証券の場合です。
引用している画像はSBI証券の以下のサイトになります。
特定口座かつ株式比例配分方式であること(配当金対策)
※上記画像はSBI証券のサイトより引用
上記画像の赤字の注意書きは、簡単に言うと、つなぎ売りをすると
配当金の差額分を支払うことになるよ
ということです。
この支払った配当金を取り戻す(還付を受ける)ためには、
つなぎ売りは、
特定口座(源泉徴収あり+配当受入あり)
かつ
配当金の自動受取(株式比例配分方式)
で行うことが前提となります。
ほとんどの人はこの方式を選択していると思います。
この方式なら大丈夫です。
もし異なる場合は、配当落調整金の対応が非常に面倒になり、最悪は配当金の差額分で思わぬコスト増が発生してしまいます。
特定口座(源泉徴収あり+配当受入あり)かつ配当金の自動受取(株式比例配分方式)であれば、あなたは何もしなくても自動的に計算されて支払った配当金の差額分が翌年に還付され(口座に振り込まれ)ます。
あなたがこの方式かどうかは、SBI証券のサイトにログオンして、
[口座管理] - [お客さま情報 設定・変更] - [お取引関連・口座情報]
から確認出来ます。
以下のようになっていれば大丈夫です。
利用するのは一般信用短期売り
安全なつなぎ売りに利用するのは、逆日歩(ぎゃくひぶ)が発生しない、返済期限が決まっている「一般信用短期売り」です。
SBI証券では昨年から返済期限が15営業日に延びています。
以前は5営業日でした。
この点は我々からすると改悪です。
その分余計に後述する貸株料が必要になるからです。
SBI証券以外の株主優待取引御三家であるカブドットコム証券や楽天証券は14日となっています。
私はSBI証券を利用していますが、それぞれメリット・デメリットがありますからお好きな証券会社で取引をしてください。
注文可能になる開始日時の確認
※上記画像はSBI証券のサイトより引用
つなぎ売りに利用する「一般信用短期売り」は在庫が限られるため、早い者勝ちの側面があります。
狙った銘柄を取るためには、開始可能な日時を把握しておく必要があります。
「一般信用短期売り」は15営業日保有が出来ます。
そのため権利落ち日を含めて15営業日前から保有することになります。
具体的にはその前日の19:00から注文が可能(約定が15営業日前になる)です。
2019年3月の銘柄の権利落ち日は、大体(違う場合もあります)3月27日(水)です。
そのため、15営業日前は3月6日(水)になります。
従って注文が可能な日時は3月5日(火)の19:00からとなります。
私は昨年の経験から少しは余裕があると考えていましたので、1日遅くして3月6日の19:00に注文することにしました。
結果的には、もっとゆっくりでも大丈夫でした。
(※3月12日現在でも在庫がありました。)
来年はもう数日遅くしてみようと考えています。
といっても最大でも数百円レベルの差異ですから在庫を確認しながら
ギリギリを攻める楽しみを見出すよりも
取れないかもしれないという不安を考えれば、
注文できるときに注文してしまった方がよいとは思います。
それでもメリットがある銘柄を選べばよいだけです。
逆に言えば、在庫さえあれば3月25日の19:00以降に注文しても間に合うということです。
つなぎ売りの手数料(特に貸株料)の確認
※上記画像はSBI証券のサイトより引用
つなぎ売りのコスト(手数料)を正しく把握することは重要です。
ポイントは以下の2点です。
- 株価によって手数料は異なる
- 貸株料の最大日数は15日ではない
例にある貸株料(3の85円のやつ)は最高に最低(2日分)の場合です。
2019年3月の場合は、最低でも4日分必要です。
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貸株料の考え方
貸株料については、1つの記事が書けるほど勘違いしやすいです。
一般信用短期売りが15営業日前からという話があるため、貸株料も最大で15日分と考えがちですが、そうではありません。
貸株料のポイントは以下の3点になります。
- 株価により額が変わる
株価が低ければ安くなります - 営業日だけがカウント対象ではない
土日祝日もカウントされます - 約定日・決済日が基準ではない
株の受渡日(3営業日後)が基準になります
詳しい説明は専門家のサイトを見てください。
例として、私の2019年のケースで説明します。
私の場合は、3月6日(水)19:00に注文し、3月7日(木)に約定しています。
株の受渡日は現在は3営業日後です。
そのため、3月12日(火)が貸株料の開始日(基準)になります。
権利落ち日は3月27日(水)ですから決済するのも同日になります(それ以上持っている意味がありません)。
返済する受渡日は、3営業日後の4月1日(月)になります。
この4月1日(月)が終了日です。
つまり、3月12日(火)から4月1日(月)までの21日分の貸株料が発生します。
営業日だけではなく、土日祝日も含まれます。
40万円の銘柄の場合、貸株料21日分は、897円掛かります。
つまり、つなぎ売りの手数料は40万円の銘柄で合計1,361円掛かります。
その株主優待が1,000円相当では逆に損をしてしまいます。
2,000円相当でも少し寂しいでしょう。
銘柄の株価も踏まえて、いつ注文するかもよく検討する必要があります。
SBI証券の手数料は以下で確認出来ます。
業界最安値水準です。
ちなみに2019年7月16日から株の受渡日が2営業日に短縮されました。
注文は一般信用取引の売建から行う
注文は一般信用取引の売建から行います。
現物取引は在庫問題はありませんから一般信用取引の注文をすべて出し終えてからゆっくり行います。
売建の次は買建と順番に注文する必要はありません。
まあ、よほど人気の銘柄でもなければ、そんなに焦る必要はないですけどね。
今回の4銘柄はいずれも余裕がありました。
念のためですが、約定価格が変わってしまいますから同日中に注文を出す必要はあります。
一般信用取引の売建注文の具体的なポイント
注文は前日の19:00以降に行うことと、「成行」、「当日中」、「一般(15日)」が選ばれていることです。
日中の取引時間中に注文してはいけません(約定価格が現物と一致しませんからね)。
株数は現物取引の注文数と一致させてください。
現物取引の買建注文の具体的なポイント
注文は前日の19:00以降に行うことと、「市場:東証」、「成行」、「当日中」、「特定預り」が選ばれていることです。
株数は一般信用取引の注文数と一致させてください。
赤字で「既に未約定の反対売買(売/買)の注文が発注されており、約定状況によっては「仮装売買」と判断される場合がございますので、注文内容をご確認ください。」と表示されますが、今回のケースでは大丈夫です。
約定後の平均約定単価の確認
上記のように当日約定一覧で「平均約定単価」が同じであれば成功です。
決済は権利落ち日に現渡
権利落ち日に現渡(げんわたし)をすれば完了です。
現渡とは、証券会社から借りた(一般信用取引の)株式を同じ銘柄・同じ株数の保有(現物取引の)株式で返済することです。
これによって株価変動のリスクが無くなります。
普通にそれぞれ決済してはいけません。
現渡は権利落ち日の場中でもよいですし、前日の夜(15:30以降)に注文を出しておいても大丈夫です。
現渡の具体的なポイント
それでは具体的な手順を紹介します。
取引メニューから「信用返済・現引現渡」をクリックします。
信用建玉一覧から対象銘柄の「現渡」をクリックします。
※信用売の損益がプラスになっていることから普通に現物を保有していたら損をしていたことになります。
このようなリスクを回避出来ることがつなぎ売りのメリットです。
注文株数に現物の保有株数分を入力して注文します。
確認画面は省略します。同様に他の銘柄も注文すると以下のようになります。
翌営業日に「当日約定一覧」から注文が約定していることを確認して完了です。
後は株主優待が手元に届くのを楽しみに待ちましょう。
忘れた頃にやってきますよ。
当ブログに記載した内容は、あくまで私シーナの個人的な見解です。掲載している情報については、細心の注意を払って正確なものを掲載するように心掛けていますが、これらの情報の正確性、完全性を保証するものではありません。当ブログの情報を利用されたことで直接・間接的に生じた如何なる損害に関し一切責任を負うものではありません。投資はくれぐれも自己責任でお願いいたします。
終わりに
あなたの参考になれば幸いです。
それでは、また。
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