こんにちは。シーナと申します。
日商簿記検定試験、定点観測シリーズです(今回から思い付きで名前を付けました)。
2019年11月17日(日)は、日商簿記検定試験の試験日でした。
午前に簿記3級(と1級)、午後には簿記2級がありました。
東京では前日に品川駅の線路切換工事に伴い、山手線と京浜東北線が一部運休するという珍しいことがありました。
簿記試験と日程がずれて本当によかったですね。
試験当日は快晴で気持ちのよい一日でしたが、何はともあれ今回挑戦された方は、お疲れ様でした。
私は2018年6月10日(日)の第149回に日商簿記3級を受験したため、もう1年以上が経ったことになります。
腰をやってしまい勉強を中断したとはいえ、まだ、一応は日商簿記2級の受験を目指している(という気持ちだけは持っている)ため、本日は気になっていました。
当ブログへのアクセスもこれまでと同様に数日前から本日9時まですごいことになっていました。
特に試験直前まで見ていただいていた方には、ぜひ合格していて欲しいです。
少しでも当ブログの記事が何かのお役に立っていればよいのですが・・・・・・。
- 日商簿記3級第153回の解答速報について
- 日商簿記2級第153回の解答速報について
- 大手予備校の解答速報
- 最後の仕上げに過去問題集(簿記3級用)のすすめ
- 日商簿記3級は独学で取得できるのか?
- 終わりに
- おすすめ記事です。
日商簿記3級第153回の解答速報について
日商簿記2級の速報を待つ間、日商簿記3級についても解答速報を観ました。
今回は何といっても試験範囲が改定されてから、新範囲が合否に影響が出るレベルで出題されるであろう初の試験でした。
前回の152回までは
新範囲は合否に影響が出るレベルでは出題しない
という話で、実際にその通りでした。
日商簿記3級試験では、商工会議所も信頼出来ます。
果たして、今回から日商簿記3級がどのように変わるのか興味がありました。
結果としては、確かに新範囲は前回よりも出題されましたが、そこまで影響もなかったのではないでしょうか。
もちろん新範囲をしっかり勉強した方が、合格し易かったのは間違いありません。
今回の第153回の試験は以下の内容でした。
第1問(20点):仕訳問題(5問)
第2問(10点):勘定記入(憧れの家賃収入の話です)
第3問(30点):残高試算表(日付パターン)
第4問(10点):商品有高帳(移動平均法)
第5問(30点):精算表
構成や配点はいつも通りですね。
新範囲がはっきりと出たのは、第1問、第3問です。
(他の問題でも出ていますよ。念のため。)
第1問では、貯蔵品と請求書が出てきました。
請求書の仕訳自体は普通なのですが、問題の出方が新しかったですね。
あなたが請求書を発行する立場なのか、受け取る立場なのか、どちらの立場なのかで変わります。
今回は問題文にも受け取りと記載がありましたから間違えないと思いますが、ポイントは、請求書に「控え」と記載されているかどうか。
だそうです。
「控」(「控え」)と記載が無ければ、原本ですから請求書を受け取る側(支払う側)ということになりますね。
第3問では、配当金の処理が出ました。
夢の配当金生活ではなく、企業側の立場ですから配当金を払う側ですね。
普段は貰うことは気にしますが、払うことは考えたこともありませんね(笑)。
一応、株主優待のつなぎ売りの場合は、気にすることではあります。
でも、実際は後で戻ってきますから、やっぱり気にしませんね。
つなぎ売りの具体的なやり方は以下の記事で紹介しています。
閑話休題。
話が完全にそれましたね。
他に電子記録債権や法人税の中間納付(つまり、仮払法人税等)が出ていましたね。
勘定科目については、以下の記事で紹介しています。
なお、第2問の難易度が高かったという話でした。
物件を2つも所有している点と途中で家賃を値上げしているということがポイントとのこと。
とはいえ、丁寧に時間を掛けることが出来れば問題は無いと思います。
この解くのに時間が掛かる可能性が難易度に影響があったということですね。
この問題(配点が10点のみ)に時間を使ってしまうと残りの配点が高い問題を解く時間が厳しくなってしまう可能性がありました。
確かに今回の第3問と第5問の仕訳ボリュームはちょっと多かった印象でした。
(難易度自体は普通と思います。)
ただ、この広大なネットの世界で当ブログを見つけられるあなたは問題ないことでしょう。
最適な解答順などは以下の記事でも紹介していますし、
効率的な解き方のコツもそれぞれ紹介しています。
第3問です。
第5問です。
他は簿記のカテゴリを見ていただければと思います。
全体としては、オーソドックスな問題(個人的には税金系の問題が目に付きました)であり、しっかり勉強した人には点数の取りやすい回だったように思います。
前々回(第151回)の合格率は55.1%、前回(第152回)は56.1%とかなり高かったですが、若干下がるとしてもいつも通りの45%程度はあるのではないでしょうか。
なお、新範囲については、以下で公開されています。
さて、当ブログの記事も新たな試験範囲を踏まえて、
ブラッシュアップ出来ればよいな
と毎回考えてはいます。
リライトや新たな記事も公開出来たらよいな
と毎回考えてはいます。
断言しないことが大人の第1歩ですね。
商品有高帳とか前々から纏めたいとは思っているのですが、帳票自体を作るのがたいへんで説明も長くなりそうなのですよね。
ようやく商品有高帳について纏めました。
第2問もしくは第4問で出題される「商品有高帳」問題についての解き方の紹介です。
日商簿記2級第153回の解答速報について
また、やってくれましたね。
物議を醸した第151回と同様に商業簿記の第3問連結会計が鬼門でした。
日商簿記2級もまたトレンド入りしていました。
しかし、第151回の時(試験の難易度とは関係が無いところで無駄に議論を呼んでしまったレアなケース)を知っている我々からすると、言ってしまえば「またか」というだけですね。
難易度が無茶苦茶難しいというのは、これはもう仕方がないと割り切るしかない話です。
第151回の時については、以下の記事で紹介しています。
事前の(商工会議所が示す)サンプル問題の範囲になかった部分(連結の手形やアップストリームの未実現利益の消去)が出題されたとか時間内に解くのはまず無理なボリュームとかは、些細なことですよ。
ええ。
今後受験を考えている我々としては、同じことが2回繰り返されたことから、これはもうそういうものと認識する必要があると教えてくれたわけです。
そう前向きに考えるしかないですね。
(今回受験された方は、とてもそうは思えないとは思います。でも第151回の時の商工会議所の対応を見て、簿記2級についてはあまり信用しないほうがよいと学んでいたはずですね。)
さて、日商簿記2級は、全5問で各問の配点が均一(各20点)ですから、点数の取りやすいものから処理していくという、いわゆる試験向けのテクニックを知っているかどうかが重要という話ですね。
簿記3級のところでも同じことを述べましたが、この広大なネットの世界で当ブログを見つけられるあなたは問題ないことでしょう。
最適な解答順などは以下の記事でも紹介しています。まさにそのままですね。
年々、1級に近づくように難易度が上がっている(時代の変化に対応していく試験ですから難しくなっていくというのは仕方がないことだとは思います)という話の通り、合格率も少しづつ下がっていました。
第149回:15.6%
第150回:14.7%
第151回:12.7%
第152回:25.4%
第152回は、さすがに空気を読んだのか(今となってはたまたまだったと分かりますが)難易度が普通になり、合格率も倍まで上がっていました。
元々、第148回は29.6%あったり、第144回には13.4%だったりと波がある試験です。
詳しくは商工会議所が公開しているデータを参照してください。www.kentei.ne.jp
さて、今回はどうだったのでしょうか。
今回も言ってしまえば、いつも通りの感じだったわけで、第3問以外は普通の(もちろん最近の2級としての)難易度だったようです(むしろ易しい部類だったようです)から合格率も20%前後ぐらいありそうとのことでした。
(簿記2級は本当の意味で難易度が分かるほど理解できていません。特に商業簿記。)
ただ、毎回言っているような気がしますが、実際に挑戦した人にとっては0か1ですから合格率はあまり関係が無いと思います。
難易度は高くても真面目に勉強した人が報われる試験であって欲しいですね。
本当に。
=== 後日追記ここから ===
当ブログのいくつかの記事でも触れていますが、日本商工会議所は、過去の日商簿記試験に対して、出題のねらいや解法のポイントなどを「出題の意図」として、試験結果を踏まえたコメント(受験者の正誤の傾向等)を「講評」として公表しています。
余裕があれば確認してみてもよいと思います。
さて、それで今回の試験(特に第3問)については、どのような意図だったのか見てみました。
なかなか示唆に富んだ内容でしたので、参考までに(長いため一部抜粋ですが)紹介します。
以下、第153回の2級用のPDFより引用します。
※後日、講評も追記される形で公表されます。その際、PDFへのリンクアドレスも変わると思いますので、リンクが切れていたら上記のページから探してください。
赤字は私が修飾しています。
今回は、連結精算表の作成を出題しました。出題区分表の改定によって追加された項目のうち、これまで出題のなかった棚卸資産に係るアップストリームの場合の未実現損益の消去と、製造業を営む会社の決算処理とを出題したことが目新しい論点です。もっとも、本問で示したようなビジネスの形態は、連結の実務では一般的なものです。問題文の量が多めですと、すぐに1級レベルや会計士試験レベルと思う方がいるようですが、個々の出題項目は、すべて2級(3級関連も含む)の出題区分表の範囲内のものでした。
出典:第153回(意図)2級PDFダウンロード
中略。
本問は、作問者の自己満足部分や高度なテクニックの必要性を反映したものではありません。受験者の方が合格後に連結実務に就く場合を考えると、連結消去仕訳の背後にこのような作業プロセスがあることをきちんと理解しておくことが必要です。わが国で連結が導入されてからすでに 40 年以上が経過しており、指導者の方も、連結精算表の形式を追うだけでなく、今後の指導でこのような実務で重要な点にもぜひ目を向けていただきたいと思います。
出典:第153回(意図)2級PDFダウンロード
中略。
このように解答のプロセスを分解してみると、(6)のアップストリームの未実現損益の計算がやや煩雑で受験者の計算力の差が相当出ると思われますが、それ以外はいずれも基本的な項目であり、どう解くかは受験者の仕訳力によると思われます。落ち着いて解けば、7-8割の得点は容易な問題です。簿記教育機関の直前の出題予想を拝見すると、今回は多くが連結の出題を予想していたように思われ、また、受験者は部分点を落とさないようにという指導もされていたようでした。このような点に注意し、連結の過去の問題をきちんと解いていれば、大きな失点はなかったものと思われます。
出典:第153回(意図)2級PDFダウンロード
連結の実務では一般的なものだそうです。
それはそうでしょう。
ただ、子会社がある製造業の親会社側の担当者が行う一般的な実務ですよね。
想像でしかありませんが、結構なベテラン級の実務能力が必要な気がします。
どれだけ簿記2級(の受験者)は有能なことを求められるのでしょう。
これぐらいの問題は容易に7,8割は取れるようにならないといけませんね。
ちなみに出題項目はすべて出題区分表の範囲内とのことでした。
サンプル問題には無かったけれども出題区分表にはあるということですかね。
私自身が確認した訳ではないですが、どちらの主張も多分正しいのでしょう。
ただ、片方(予備校の講師側)の意見だけ鵜呑みにして決めつけるのはよろしくないですね。
反省していまーす。
=== 後日追記ここまで ===
ということで、今回も特にこれ以上は備忘録として残しておくようなことはありません。
これから簿記を受験するあなたの参考になれば幸いです。
それにしてもやはり、工業簿記を制さないと日商簿記2級は合格できないということを再確認させてくれました。
工業簿記の説明は前回よりもなんとなく理解できるようになってきました。
時間を見つけて、粛々と工業簿記を勉強していきたいと思います。
結構面白いですよ。
もう工業簿記だけで満足しそうですけどね。
大手予備校の解答速報
※いずれも最新回のみが公開されています。ご注意ください。
どこの予備校でも速報の内容は同じです(違ったら逆に困ります)。
以下は、資格の学校TACのサイトです。
以下は、資格の大原のサイトです。
https://www.o-hara.ac.jp/best/boki/sokuhou/
資格の大原では、12月上旬からですが問題文、解答、解説が無料で貰えるようです。
これから受験する場合はよいですね。
最後の仕上げに過去問題集(簿記3級用)のすすめ
以下の記事で私が実際に使用したおすすめの過去問題集を紹介しています。
おすすめしている理由は、出題範囲から外れた部分が同レベルの出題範囲内の問題に改編されているからです。
単なる過去の問題を纏めただけの問題集ではありません。
単純に昔の出題範囲のままの(つまりこれから受験する回には出題されない)過去問を解くよりも効率的です。
簿記初心者の私でも効率的に勉強することが出来た良書です。
試験の10日前ぐらいから過去問題集に取り組みたいです。
結局、おすすめの過去問題集を解くことが合格への最短ルートだと思います。
日商簿記3級は独学で取得できるのか?
もしもあなたが独学にするか、通信講座を利用するか迷っている場合は、以下の記事を見てみてください。
勉強方法や試験範囲の改定など役立つ情報も一緒に紹介しています。
終わりに
前回試験があった6月時点は、まさに出来たてほやほやの腰痛持ちへとクラスチェンジしたばかりだった私シーナ。
椅子に長時間座っていることが難しくなり、もうこれは簿記試験の勉強は無理だなと、かなり悲観的になっていました。
一時は手術も覚悟しましたが、最近は大分ましになっています。
常に腰に違和感はありますが、生活にはほぼ支障はないレベルにはなりました。
人間、何があるか分かりません。
ある日突然、腰痛(椎間板ヘルニア)も起こります。
あなたも健康なうちに、やりたいことはやっておいた方がよいですよ。
気持ちは若いままでも、何とかなるのは体が若いうちだけ。
そのことを実感しています。
それでは、また。
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「ごはん」を食べたくて炊飯器として購入しただけなのですが、弁当も始めたら料理をしない私でも毎月2万円食費が浮いています。
そう知ったら、止めるにやめられなくなっています。
突然の腰痛に慌てないようにしたいですね。日本人の約8割以上が生涯において腰痛を経験するそうです。
試験が終わったら回転寿司を食べてリフレッシュはいかがですか。
体重に優しくておいしい果物で気分転換もよいですね。
カツカレー発祥のお店です。かつ。