インサイド シーナ

日々の備忘録(40代男性の場合)

日商簿記3級 「損益勘定」問題の振替仕訳、借方と貸方の覚え方のコツを紹介します

日商簿記3級損益勘定

こんにちは。シーナと申します。

「日商簿記2級」の受験を目指している私が、復習のために「日商簿記3級」の勉強を始めた時に感じた疑問や勉強したことを纏めていくシリーズです。

今回は、主に第2問や第4問に出題されている「勘定記入」問題を解く上で必要になる考え方「損益(そんえき)」勘定科目についてです。

日商簿記3級第150回では第1問の仕訳問題でも出題されました。

簡単な覚え方のコツを紹介します。

これから簿記を受験するあなたの参考になれば幸いです。

損益勘定科目と損益振替とは

期末に決算整理を完了した後、帳簿上で当期純利益(もしくは当期純損失)を計算し、帳簿を締切ります。

1年間の商売における黒字額(もしくは赤字額)を計算するということですね。

この時、収益と費用の各勘定科目の残高(ざんだか)を「損益」勘定科目に振り替えして(集約して)計算します。

損益」勘定科目とは、このとき(決算の時)だけ使用する

特別な勘定科目です。

この処理を損益振替(そんえきふりかえ)と言い、

損益勘定に振り替えるための仕訳を損益振替仕訳と言います。

そのままですね。

資本振替とは

次に損益勘定の借方と貸方の差額を当期純利益(もしくは当期純損失)として、「資本金」(純資産の勘定科目)に振り替えます。

元手が増える(もしくは減る)ということです。

この処理を資本振替(しほんふりかえ)と言います。

これらの処理の名前を覚える必要はないとは思うのですが、語群選択(穴埋め)問題では出題される可能性はありますので一応お伝えします。

損益振替の注意点

仕訳上の注意としては、振り替えする金額は、収益と費用の残高という点です。

残高ですので、売上戻りや繰り延べ、見越しを踏まえた後の金額になります。

損益勘定に関する試験問題的には、そういうものだということだけ知っておけば大丈夫です。

繰り延べ、見越しについては、以下の記事で紹介しています。

www.inside-shiina.com

帳簿の締切り

資本振替まで終われば、「資産」、「負債」、「純資産」の各勘定科目を締切ります。

それぞれで差額(残高)を出し、

各勘定の残高とは反対側(資産なら貸方、負債と純資産なら借方)に

次期繰越(じきくりこし)」と朱書き(しゅがき)して

貸借を一致させます。

この処理を「帳簿の締切り」と言います。

朱書きするのは、昔からの簿記のルールです。

貸借を逆に記載していることがパッと見て分かるようにするためです。

貸借を逆にするのは、(差額分で)貸借を一致させるためです。

なお、テクノロジーが進んだこの現代において、手書きで帳簿を付ける人は少数で、大抵の企業はパソコン上で処理します。

実際に赤ペン片手に朱書きすることはまずありません。

そもそも帳簿自体手書きではないですからね。

それでも一応、そういうものだったということは知っておいてもよいと思います。

(商業高校の学生は朱書きするみたいです。)

損益勘定科目の仕訳の覚え方

それでは本題になります。

この覚え方は、Tフォームを理解していることが前提となります。

Tフォームは、第3問の「試算表」を解く上で必須です。

第3問は配点が30点あり、簿記3級に合格する上で非常に重要です。

もし曖昧であれば、先に見直すことをおすすめします。

第3問、Tフォームについては、以下の記事で紹介しています。

www.inside-shiina.com

損益振替の借方と貸方の覚え方について

さて覚え方ですが、これは「損益」の字面の位置を利用しましょう。

損と益です。

左が損、右が益です。

つまり、

借方(左)が費用(損)貸方(右)が収益(益)です。

損益計算書と同じ位置関係ですね。

日商簿記3級損益計算書

損益勘定のTフォームを紙に書いてみると分かりやすいです。

日商簿記3級損益勘定Tフォーム

そして、損益勘定の借方に費用を入れるには、

損益50,000 |○○50,000

という仕訳になりますね。

Tフォームに記載する勘定科目は

相手の勘定科目

ですからね。

○○には、例えば、「仕入」や「給料」などの費用の勘定科目が入ります。

金額は適当です。

同様に損益勘定の貸方に収益を入れるには、

○○100,000 |損益100,000

という仕訳になりますね。

Tフォームに記載する勘定科目は

相手の勘定科目

ですからね。

○○には、例えば、「売上」や「受取家賃」などの収益の勘定科目が入ります。

金額は適当です。

いかがでしょうか。

もちろん「仕入」や「給料」、「売上」や「受取家賃」等の勘定科目の帳簿(Tフォーム)には「損益」勘定が記載されます。

資本振替について

資本振替のための仕訳は以下になります。

黒字になった(当期純利益がある)場合

損益50,000 |資本金50,000

純利益によって資本(元手)が増えたということですね。

純資産の勘定科目である「資本金」は貸方で増えます。

貸借対照表を思い出してください。

日商簿記3級貸借対照表

赤字になった(当期純損失がある)場合

資本金50,000 |損益50,000

純損失によって資本(元手)が減ったということですね。

資本金は借方で減ります。

資本金のTフォームを紙に書くと覚えやすいと思います。

以下は(当期純利益があるときの)イメージです。

日商簿記3級資本金

ここでの前期繰越(ぜんきくりこし)は、前期までの資本金(と損益)の残高です。

そこに当期の損益を加えたものが次期に繰り越されます(次期繰越)。

なお、「前期繰越」と「次期繰越」は、損益勘定に限らず、様々な勘定科目で記載することになる文言です。

第2問や第4問の「勘定記入」問題で出題されますので、必ず覚えておきましょう。

ここまでで損益の仕訳と覚え方の説明は終了です。

この考え方を理解していれば、解ける問題ばかりです。

念のため、1問だけ実際の試験での出題を見てみましょう。

第1問「仕訳問題」での出題パターン

第150回の問題を例にとって説明します。

日商簿記3級第150回問題文より引用。

2.仕入勘定において算定された売上原価¥2,800,000を損益勘定に振り替えた。

出典:日商簿記3級平成30年度第150回簿記検定試験問題用紙

※使用する勘定科目は列挙されますので、その中から最も適当と思われるものを選びます。

なお、商工会議所の試験後の講評において、選択肢にない勘定科目を記載して間違える人が多数いるとされています。

そんなことはしないと今は思われると思いますが、勉強した(自然と勘定科目が頭に出てくる)人ほど陥りやすいミスでもあります。

必ず指定された勘定科目を使用しているかはチェックしましょう。

この辺も含めて第1問については以下の記事で紹介しています。

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さて、仕訳は以下になります。

損益2,800,000 |仕入2,800,000

いかがでしょうか。

損益勘定のことを知っていれば、サービス問題ですね。

すでに売上原価を算定済みと言っていますので、「仕入」勘定は売上原価=費用(の残高)になっています。

損(費用)になりますので、左(借方)に入れます。

そのため、損益勘定の借方に入れるためには、上記のような仕訳になります。

第1問の仕訳問題にも損益が出題されるようになったということで、印象的な問題でした。

逆に言うとそれだけですけどね。

なお、売上原価の算定は、第5問で必ず出題されます。

以下の記事で紹介しています。

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損益振替、資本振替の覚え方まとめ

このようなイメージが出るようにしておきましょう。

日商簿記3級損益覚え方メモ

Tフォームに書くのは、相手の勘定です。

いかがでしたでしょうか。

ポイントさえ押さえればそれほど難しくはないのではないでしょうか。

後はひたすら問題を解きましょう。

過去問のすすめ

慣れるためにも過去問題集は必ず解きましょう。

過去問を解くときは、第5問なら第5問だけを一気に解きます。

そうすると大体パターンが分かりますし、自分がミスするポイントも分かります。

ミスしたポイントは紙に書き出しておくと、自分がよく間違える箇所が分かります。

私は第3問や5問の過去問でよく「約束手形」と「小切手」の仕訳を間違えました。

つい「現金」ではなく「受取手形」に仕訳してしまうのです。

簡単と思った時(さらっと仕訳した時)ほど間違えています。

そのため繰り返しとなりますが、過去問を解いたときに間違えた理由、自分が勘違いしやすい仕訳は紙に書き出しておくことをお勧めします。

試験当日に試験会場へ向かうときに眺められます。

私は以下のようなものを作っておきました。

一部ですが。汚い字で申し訳ありません。

ブログ公開用に作り直す気力はありませんでした。

日商簿記3級試験メモ帳

おすすめ過去問集の理由

過去問題集はたくさん出ていますが、私が実際に利用しておすすめする過去問題集は以下の記事で紹介しています。

おすすめする理由は、出題範囲から外れた部分(正確には配慮するです)が同レベルの出題範囲内の問題に改編されているからです。

単純に昔の出題範囲のままの(つまりこれから受験する回には出題されない)過去問を解くよりも効率的です。

詳細は以下の記事を見てください。

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出題範囲は再確認しましょう

何事も相手を知らなければなりません。

平成31年度(第152回試験)から簿記3級は試験範囲が改定されます。

そのため平成30年度の残りの試験(150回、151回)はチャンスとなっています。

その辺りの事情については、以下の記事で紹介しています。

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思い切って、試験範囲から除外される部分は勉強しないという方法もあります。

2018年現在の実務でも、なかなか行わないものが多いですから。

実際、私が受けた第149回や前回の第150回では該当箇所は出題されませんでした。

前述の過去問題集は、この辺が考慮されていますのでおすすめです。

仕訳が苦手なあなたに

どうしても仕訳が苦手という方、特に学生や社会人になったばかりの人は、商取引の(掛取引などの)イメージがしにくいと思います。

これは仕方がありません。

そのような時は以下の書籍がおすすめです。

前述の過去問題集を出版しているWeb型予備校「ネットスクール」の代表である

「桑原 知之」氏の著書

「脳科学×仕訳集 日商簿記3級 (合格するにはワケがある)」です。

仕訳集とありますが、仕訳だけではなく、簿記自体の考え方を学べます。

私の簿記の考え方はこの本に基づいています。

価格は2018年11月現在で1,080円(税込)です。

ちなみに掛取引とは後払いのことです。

波平がよく飲み屋の支払でしていたやつ(ツケといて!)と仕組みは同じです。

(最近テレビを見ていませんので、もうしていないかもしれませんが。)

企業間の取引は掛取引が基本です。信用商売ということですね。

終わりに

あなたの参考になれば幸いです。

 

それでは、また。

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